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10.巳早という男 ページ11

貴「船が出る」


白雪「あ!乗らなきゃ...行きましょうAさん!」


貴「うん」


先に行く白雪の後を追う。


ゼン「A!白雪のこと頼んだぞ!それと、お前も無事に帰って来いよ!」


ふふっと微笑み、「はい!」と返事をする。

.

とりあえず、適当に歩き薬草を探す。

白雪を見ると少し突き出ている結構太い幹を軽々と越えていた。


貴「...白雪って結構アクティブなんだね」


白雪「そうですか?」


まぁ白雪の性格からしてアクティブそうだなとは思ってたけどこの幹を越えたのは少し意外だった。

白雪は薬草を見つけたのか嬉しそうな表情をした。もちろん私も見つけた。



貴「白雪ってさ...何で敬語?私達同い歳だよね?」


白雪「いや...そうなんですけど.........目標を見つけたので、立場的にタメ口はどうかと...」


目標......立場...ってことは"宮廷薬剤師"かな。


貴「じゃあせめて名前だけ呼び捨てにしてよ。何か距離を感じて...寂しくなるなぁって」


白雪「Aさん...」


白雪は少し考える仕草をして。私の方を見たかと思うと真面目な顔をしてきた。


白雪「はい!A!」


その言葉がとても嬉しくて、私は微笑んだ。

.

「初めまして。あんたのその赤髪、役に立ちそうだね」


白雪「え?」


しまった...!珍しい薬草が沢山あるからつい夢中になって気配に気づかなかった!!

時すでに遅し。白雪は手刀をくらわされ気絶させられた。


貴「白雪!!」


私は相手を睨み、剣を構える。


「おいおい、そんな物騒なものはしまえよ。この赤髪を傷付けられたくなければね」


貴「くっ...!」


卑怯な...でも今は白雪が優先だ。

私は剣をしまう。



「どうやらだだのお嬢さんじゃ無さそうだ...」


貴「あなた...何者...?」


巳早「んー、俺?俺は巳早」


貴「自己紹介してほしいわけじゃないんだけど」


巳早「くっくっくっ...あんた面白い性格してるな......ん?」


何かに気づいたのか私を凝視してくる。

嫌な予感がして構えを取ろうとするが、この状況では巳早の方が一枚上手だった様で一瞬で間合いを詰めて来た。


貴「...っ...!?」


巳早「へぇ...あんた、桃髪なんだなァ...」


貴「なっ...!」


何でそれを、と言葉を紡ごうとしたが驚きのあまり続きが出なかった。


巳早「フードから少し出てる」


そう言ってニヤリと笑うのでさっきよりも嫌な予感がしたから、後退しようとしたのに...


グイッ


貴「きゃっ...!」

11.思い出すのは→←9.桃髪の___



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うつ(プロフ) - 星奈シオリさん» コメントありがとうございます。なかなか更新できませんがこれからも見てくださると嬉しいです! (2018年12月26日 23時) (レス) id: a0c417f125 (このIDを非表示/違反報告)
星奈シオリ - 主人公と白雪逃げきれるといいな (2018年12月26日 23時) (レス) id: 2d3df82017 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うつ | 作成日時:2017年3月30日 23時

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