88話 ページ42
砂ぼこりがゆっくりと消えていく
クリアになった視界で見えるのは倒れた大型敵と見たこともない少女の姿。
しっかりとまとめられた金髪の鮮やかな髪。
それを引き立たせるかのように紅色の髪飾りが音を立てて揺れていた。
両手でドレスについた砂をパタパタとはたき、
そのしぐさで見えた足元の靴。
その靴はガラスのように美しいが、かかとがどこか赤黒く
心なしか少女の身にまとっているドレスすらもどこか濁って見える。
「無事か！！！」
そうこうしていると数人のヒーローが現れた。
ヒーローは倒れた大型敵とぼろぼろになった爆豪に目をやり、爆豪に近づいた。
けがはないか、よく持ちこたえた。話す声色は様々だがたくさんの激励の言葉をかけるヒーローを横目に、爆豪は一点から目が離せないでいた。
それは幼いころに一度見た感動が、衝撃が今爆豪の脳裏に流れているからか、
それとも少女が美しすぎるがゆえに何も考えられずにいるのか巡る思考回路は収まることを知らないかのようにくるくると回っていく。
爆豪が動かないことを不審に思ったのかヒーローはその視線の先に目をやった。
「・・・。」
その場にいる誰もが息をのみ、瞬きすらもできずにいる。
まるで金縛りにでもあったかのようなそんな感覚に陥った。
『なぁに？私、見世物じゃないんだけど！
ああ！！もー！よく見たらあの人たちの血がドレスにも！靴にも！
こんなの身に着けていったら王子様がなんて思うか、せっかく自由になれたのに！！』
少女はひどくご立腹のようで靴を脱ぎ捨てるとどこからともなく杖を取り出した。
杖は少女が一振りするとキラキラと光る魔法のような粉を出して澱んだ靴をきれいにしていく。
ドレスも、髪飾りも少女の体全体に粉はいきわたり、先程の少女とは見違えるほどの。
いや、少女本来の姿へと変わっていった。
『よし、これで完璧ね！澱んでたらまた灰被り姫なんて呼ばれるもの！
最後まで醜かったあの人たちがつけた名前。早く忘れないとね。
私はシンデレラ。ううん、まえ私とは違うもの理を外れた混沌のシンデレラ。
カオスシンデレラ』
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白(プロフ) - 豆花さん» ありがとうございます！更新遅くてすみません！頑張ります！！ (2019年4月11日 15時) (
レス) id: e2d45f9343 (このIDを非表示/違反報告)
豆花 - 「私の個性はプリキュア!!」から来ました。すごくおもしろいです!!続きが気になります!!更新待ってます!! (2019年4月10日 0時) (レス) id: 9cf03f9072 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - ののいろ系女子さん» 私も！強くて可愛い皆の憧れです！ (2019年3月3日 21時) (レス) id: e2d45f9343 (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子 - 白さん» コメ返ありがとうございます！プリキュア5でしたね！今ググったらあっ！見てた！ってなりましたwwもうね最近ね記憶力がね、だってプリキュア大好きだったんですよ？ (2019年2月28日 6時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - ののいろ系女子さん» プリキュア5ですよ！！あれほど可愛かったプリキュアはきっといない((なんて笑笑。コメントありがとうございます！コメントを貰えると更新を頑張ろうって思えるので嬉しいです！これからもこの作品共々よろしくお願いします！ (2019年2月22日 23時) (レス) id: e2d45f9343 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琴吹 白 | 作成日時：2018年6月10日 22時
