85話 ページ39
ドン！！
そんなしんみりとした話をしていると、病室のドアが慌ただしく開かれた。
「大変です！リカバリーガール！！
すぐに外へ来てください！！！」
ドアを開けたのは警察官の方だった。
焦っているのか怯えているのかわからないがこめかみから流れる汗の量は尋常で泣きそうな顔をしながらもしっかりとした目でリカバリーガールをとらえている。
「なんだい、怪我人かい？」
「そ、それがっ！」
穏やかな目で落ち着きなさいとでもいうようにリカバリーガールは声を発した。
それとは対極的に警察官は顔を青くさせ言葉を放つ。
「いきなり、先程いきなりっ！！
３体の大型敵が現れましたっ！！！
突然のことに対処できるはずもなく、報道陣、民衆、ヒーロー共に、けが人多数・・・っ
し、死亡者も・・出ていますっ
オールマイトやエンデヴァー、その他の有力なヒーローが戦っていますが状況は絶望的です。
敵一体一体の能力がっ・・・・・！！」
警察官の方はその状況を伝えようと必死にリカバリーガールの手を取って声を紡いでいる。
そんな様子をまじかで見ていると警察官の怯えるような瞳が私をとらえた。
それは、恐怖から一気に希望へと変わったようにも見える。
警察官の方はリカバリーガールから手を離したかと思うと、私に詰め寄るや否や手を取り頭を下げた。
『・・・っ』
「助けてくださいっ・・・！」
まるで藁にも縋るような思いなんだろうと瞳を見て感じ取った
彼の瞳からは先程とは比べようもないほどの希望が満ち溢れている。
きっとこの人なら・・
そんなことを思っているのだろう。
『(・・・・でも・・・私は・・・っ)』
個性の使い方はわかる。でも臆病なんだ私は。
敵がいるとわかっているところに、死んでしまうかもしれないのに。
まだ私には、
【ふふ、ねぇなら私と代わってよ。
怖いんだよね、わかるわかる！！
きっとうまくやるからさ、ね？
私だって、舞踏会にいきたいの。】
だれ・・・？
頭の中で誰かの声がする。
舞踏会って何・・・
ううん、いいやそんなこと
そうだよ怖いよ。
結局昔と何も変わってないの。
怖い、勇気なんてない。
【大丈夫！
もう、だれの邪魔も入らない。
だから、ね？
あなたはそこにいるだけでいいの。】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 244人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白(プロフ) - 豆花さん» ありがとうございます！更新遅くてすみません！頑張ります！！ (2019年4月11日 15時) (
レス) id: e2d45f9343 (このIDを非表示/違反報告)
豆花 - 「私の個性はプリキュア!!」から来ました。すごくおもしろいです!!続きが気になります!!更新待ってます!! (2019年4月10日 0時) (レス) id: 9cf03f9072 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - ののいろ系女子さん» 私も！強くて可愛い皆の憧れです！ (2019年3月3日 21時) (レス) id: e2d45f9343 (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子 - 白さん» コメ返ありがとうございます！プリキュア5でしたね！今ググったらあっ！見てた！ってなりましたwwもうね最近ね記憶力がね、だってプリキュア大好きだったんですよ？ (2019年2月28日 6時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - ののいろ系女子さん» プリキュア5ですよ！！あれほど可愛かったプリキュアはきっといない((なんて笑笑。コメントありがとうございます！コメントを貰えると更新を頑張ろうって思えるので嬉しいです！これからもこの作品共々よろしくお願いします！ (2019年2月22日 23時) (レス) id: e2d45f9343 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：琴吹 白 | 作成日時：2018年6月10日 22時
