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英雄33 ページ34
なるべく、優しく華やかとまではいかないが、彼女に向かって笑って見せる。
そうすれば彼女は、安心したように息を吐き、
私よりも何倍も綺麗な顔で微笑んだ。
？ 「...ありがとう。」
そう言った、彼女の頬からはゆっくりと雫がつたる。
A 「うんん....。こっちこそ ありがとう。」
きっと、何回いっても言い足りない。
だから、一回一回のありがとう。に沢山の気持ちを込めた。
ありがとう。
私を助けてくれて
絶対に忘れない。
握りっぱなしの手に少しだけ力を込める。
私を助けてくれたのが、あなたでよかった
なんて、そんな気持ちを込めて私は、力を使ったんだ。
また、会えるといいな。
そう、心のなかで願った私は、我儘だろうか？
光が体じゅうを包み込んでしまう前、彼女は私の目を見て微笑んで
? 「またね....。Aちゃん」
私の考えを見透すみたいにそう言った。
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作者名：琴吹 白 | 作成日時：2017年9月16日 8時
