【ヒロアカ】それが私。 (ページ1)

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プロローグページ1

夕暮れの教室。

そこから響き渡る怒鳴り声に私は耳を傾けた。

『来世は個性が宿ると信じて....屋上からのワンチャンダイブとかな!!』

響いた声は直ぐに跡形もなく消えていったけど、不思議と私の心の..深い所まで届く。

ガサッ

ふしぎと....不思議と怖くはないんだ。

現実を感じさせる冷たい風が、空に近いところにいるからか痛いくらい肌に吹きつける。

貴「...」

下を見ると見えてくるのは下校中の生徒たち。
私の個性は耳がいいってだけの個性だからかなりの範囲の声が聞こえてくる。
ま、こんな個性を持っていても
ヒーローにはなれないんだけどね..。

耳がいい何て言う個性は体に何の変化ももたらさないため
はたからみれば私は無個性に見えただろう。

そっと、口のはしを持ち上げればゆっくりと息がもれ、それにつられて声を乗せる。

貴「来世で、もし...生まれ変われたら...最強が名乗れるような
そんな個性がほしいな...。」

最後に思ったのはこれで。最後に聞いたのもこれだった。

冷たいコンクリートに体を打ち付ければ途端に飛び散る自分の血
痛いなんて思う暇もなく私は意識を手放したのだった。