81 sho side ページ31
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玄関にあった紺のヒールを見て " なんかごめん " と言って帰っていったA。
小さなリボンがついたそれは、もちろん俺のものでもAのものでもない。
すうっと身体から血の気が引き、俺はマスクもせずにマンションを飛び出す。
Aに電話をかけても繋がらなくて、俺は自分の犯した取り返しのつかないミスに苛立つ。
ポケットで鳴るスマートフォン。君からを期待して慌てて見るけど、そこには違う名前。
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「 ねえ紫耀くん、急に出てっちゃってどうしたの、？ 」
「 ごめん、今日はちょっと無理、 」
「 ...わかった、鍵ポストにいれとくね 」
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ずっと俺の隣にいたAがのんちゃんと出会って、
どんどん惹かれていって。
何にもできへん俺とは違ってどんどん距離を詰めるのんちゃん。
今日、二人は付き合ってしまうんかな。
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ああ、俺はAのことが好きなんや。
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気付かへんフリばっかりしてへんと、ちゃんと自分の気持ちに向き合わなあかん。
Aが他の男のモンになってしまうなんて嫌や。
一度ストッパーを外すと、どんどん溢れ出てくるAへの想い。
お願いやから、電話に出てほしい。
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どこを探しても見つからなくて、俺は君のマンションへと向かった。
部屋のピンポンを押しても君がいる気配はなくて、俺は " 待っててもいい？ " とラインする。
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今頃、二人は何してるんやろか。
時計を見ると、もうすぐ０時を回る。
小さく座りこみぼーっとスマホを見るけど、君からの返事は来そうにない。
２時になっても３時になっても帰ってこなくて、" そういうこと " なんだと薄々感じる。
いやや、そんなん。
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つばき(プロフ) - この作品が大好きなので更新とっても嬉しいです。これからも楽しみにしています！ (2018年8月24日 9時) (
レス) id: 1f4a08d98f (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - このお話大好きなのでまた更新されて嬉しいです！ (2018年8月24日 9時) (レス) id: 54e43fc953 (このIDを非表示/違反報告)
神山あゆ ！ - この話めっちゃ面白いですね！ 友達にも主人公ちゃんに似てる女の子いるんで親近感があってめっちゃ読みやすいです！ 続き楽しみにしています！ 更新頑張って下さい！ (2017年2月19日 14時) (レス) id: 0501317910 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しほ
| 作成日時：2017年2月15日 0時
