▽ ページ6
「えっ」
突然の発言に驚いている間に腕を引っ張られ、抱き寄せられる。
「あ、あの、公子様!?」
「アヤックスだよ。」
耳元で囁かれる声色は甘くて、心臓が飛び跳ねる。
その名前はもう家族以外は呼ぶことの無い、懐かしすぎる名前で。
「ア、アヤック...ス…」
「うん、いい子だ。」
頭を撫でられると、懐かしい匂いに包まれる。昔から、こうされると安心した。
「……久しぶり、A」
ああ、もうダメだ。我慢できない。
上司命令は敬語を辞めるだけだろうとか、言いたいことは山ほどあったのに
気がつけば、彼の背中に手を回して抱きしめ返してしまっていた。
「会いたかった……!!」
涙腺が崩壊して、止まらない。本当はもっと早くに会いに行きたかったけど、仕事の立場上、自分から会いに行くなんてことできなくてひたすらに思い続ける日々だった。でも今こうして会えた。それが嬉しくて仕方がない。
「俺もだよ。」
そう言って彼は私を強く抱きしめた。まるで、お互いの存在を確かめ合うかのように。しばらくすると彼はゆっくりと身体を離した。名残惜しくて、寂しい気持ちになる。そんな私の感情を知ってか知らずか、彼はこちらを見て優しく笑った。
「やっと君に触れられた。」
その言葉の意味を理解する前に、頬に手を添えられて唇を奪われる。
「っ……!」
触れるだけの口付けはアヤックスの唇の温度が直接伝わってきて、頭が沸騰しそうになる。
「大丈夫?」
「っ、はい……。」
「よかった。ねえA、俺の恋人になってよ。」
205人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「原神」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アイリス(プロフ) - 星空ブリキさん» コメントありがとうございます!!キュンキュンして貰えてとっても嬉しいです! (2022年7月19日 3時) (レス) id: 1ebf608b16 (このIDを非表示/違反報告)
星空ブリキ - 初っ端からキュンとさせられた………\(//∇//)\ (2022年7月13日 6時) (レス) @page7 id: d39a98933d (このIDを非表示/違反報告)
夜浜 - いえいえ、これからも更新頑張ってくれると嬉しいです。(´˘`*) (2022年4月10日 14時) (レス) id: 3a2aa6a0f4 (このIDを非表示/違反報告)
アイリス(プロフ) - 夜浜さん» ありがとうございますー!完全に趣味で妄想しているものを載せているだけなので、解釈違い等あるかもしれませんが、楽しんでくださると嬉しい限りです。 (2022年4月10日 12時) (レス) id: 1ebf608b16 (このIDを非表示/違反報告)
夜浜 - 激甘タルタルも良いですし、夢主ちゃんが可愛すぎますっっ。お話楽しみに見させて頂いてます。 (2022年4月10日 11時) (レス) @page12 id: 3a2aa6a0f4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アイリス | 作成日時:2022年4月4日 2時