続き ページ4
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ついに夜、パレードの時間になった
待ち時間もしりとりや、手遊びなどを続け、結構楽しい時間を過ごした
「えぇ!?さとみくん彼女いたの!?」
「まあ。でも、今俺の中にいるのはお前だけだから」
「…………そっかっ」
そんな衝撃なカミングアウトをされても、彼の一言で特に思うところはなかった
それくらい彼のことが好き
「……………。」
「……ちょっ…ちょっと、寒いね」
「おう、もう少し厚着してくればよかったな」
話題がなくなった俺は、ふと感じた温度を口にし、なんとか会話を繋げる
付き合ってから結構経つとはいえ、未だ2人きりで話すのは慣れない
「……あ、………ねぇ、さとみくん」
「ん?」
そんな気温感の中、俺はあることを思いつき、不思議そうな顔をしている彼の前に少し冷たい手を差し出した
「なんだ?」
「………え、えと…」
うわ、気づかない
さとみくんの鈍感さに多少呆れながらも、意を決す
今日は誕生日なんだから!今日くらいは…
「……あっためて?」
攻めろ!
俺はさとみくんに手を向けたまま目を瞑る
すると、2秒程無言の時間が続いた後、片手に体温を感じた
俺はパッと顔をあげる
「なに可愛いことしてんの?…仰せの通りに」
彼はそう言うと、両手を包みこんで笑みを溢した
俺の胸はキュンと鳴る
そして、このままずっと両手を繋いでいる__訳にもいかず、数分後、仕方なく手を離した
でも、片手は恋人繋ぎで繋がったまま
「お、あれお前の好きなキャラじゃね?」
「ほんとだ!可愛い!」
「でも俺は莉犬の方が可愛いと思うけど」
「……はっ!?…きっ、キザ男は黙ってろ!」
「えーw」
それはパレード中もずっと。
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「はぁ〜、凄かったな」
「うん!」
閉園時間が近くなり、俺は彼と向き合う形で話していた
「莉犬、今日楽しかった?」
「…え?」
そう聞かれ本当は「うん!」なんて返せたらよかったが、それはできない
「……う、うん。」
だって、キスのプレゼントが足りない
「ん?まだなんかあんの?」
彼は俺の異変に気づいたのか、斜めに首をかしげた
……もう、言っちゃう?
「さ、さとみくん…」
「なに?」
「………キス、して。」
「…………え?」
そう言うと予想通り、彼は驚いたように瞳孔を開いた
強欲な彼女でごめんね。
だけど、最後のプレゼントくれませんか?
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
10人がお気に入り
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うと。(プロフ) - ぽむ@えだまめさん» ああぁぁありがとうございます;; 私自身ハニワさんの曲大好きなので多めになってしまいましたが、気に入っていただけていたようで嬉しいです…!こちらこそ毎回のコメントありがとうございました!今後とも宜しくお願い致します( --)、 (2020年9月12日 13時) (レス) id: bc02d80664 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ@えだまめ(プロフ) - うと。さん完結おめでとうございます…!!どの話も深くて…大好きな小説でした…特にHoneyWorksさんのパロが好きでした…!!なんならうと。さんの書く小説全部好きです……ラストの話も好きです笑笑 更新お疲れ様でした!! (2020年9月12日 13時) (レス) id: 96c7442f6f (このIDを非表示/違反報告)
うと。(プロフ) - りこさん» こちらこそありがとうございました、!喜んでいただけてとても嬉しいです…!私も花降らし好きです笑 (2020年8月23日 12時) (レス) id: bc02d80664 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - 花降らし好きなんですよ!好きな曲を好きなペアで…ぐへへ((やばかったです!ありがとうございました!! (2020年8月23日 12時) (レス) id: 35b1bfd302 (このIDを非表示/違反報告)
うと。(プロフ) - ぽむ@えだまめさん» わああぁ…ありがとうございます、!ななもりさんの心情の変化は、細かく書きこんだつもりなので伝わっていて嬉しいです泣 花降らしはMVを凝視しながら見るとより泣けます…! (2020年8月23日 11時) (レス) id: bc02d80664 (このIDを非表示/違反報告)
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