続き ページ23
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「…………ころ、ちゃ……」
「……大丈夫」
僕は会った途端、彼を優しく抱き締めた
「……ぁ、うっ……」
彼は身体を震わせ、僕の背中を一生懸命包みこんだ
「大丈夫、僕がずっと隣にいるから」
「逃げよ？」
「っはい……！」
彼は泣きそうな瞳で無理して笑うと、僕の手をギュッと掴んで歩き始めた
雨のない夜空の星と街灯が、僕らの道を照らしていく
「ころちゃん、何処まで行くんですか？」
僕はそう聞かれ、言った
「誰もいないところ、かな。家族もクラスの奴等も、全部捨てられるようなところ。」
「そこでさ、2人で死のう？」
すると彼は一瞬顔を歪ませたが、無言でコクリと頷いた
「本当に、すみません。僕が人なんか殺したから……」
「……いいの。もう、この世界に価値なんかないから。僕、君がいなくなったら生きたくないもん。」
「それくらい大切なんだよ。」
「っ、僕もころちゃんが、大切ですっ……」
彼はそう言い手で顔を覆うと、また声をあげて泣き始めた
「大丈夫、君は何も悪くないよ。」
「大丈夫だから。」
僕はもう1度抱き締めて、優しく呟いた。
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「……ここどこら辺だろ」
僕は線路を辿って着いた場所が何処かわからず、キョロキョロと辺りを見渡した
「……結構歩いたので、埼玉の上の方にはいるんじゃないでしょうか……？」
隣にいる彼は、そう呟いた
「……まだ、結構人も居るし、気をつけて歩こう」
あの後、幾度か夜を過ごした僕らは電車には乗らず、歩いて歩いて上を目指していた
上に行けば行くほど人は減るし、死ぬのに丁度いい場所が見つかるかも知れないからだ
「じゃあころちゃんっ、まだまだ行きましょ！」
「…………うん」
僕が離れないようにと手を繋ぐと、もう彼の手は震えていないことに気づいた
誰にも縛られることなんかない、そんな気持ちが僕らの道筋を作っていたんだ
「……ころちゃん」
「なーに？るぅとくん」
「えへへ、えと……大好きですっ」
「ふふっ、僕も大好きだよ」
そして、彼にそのつもりはなくても、彼に対する僕の気持ちは一層強まっていた
彼と一緒なら、万引きだってなんだって、何も怖くないなんて、何処へも行ける気がするなんて、そんなこと、思っていたんだ。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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うと。(プロフ) - ぽむ@えだまめさん» ああぁぁありがとうございます;; 私自身ハニワさんの曲大好きなので多めになってしまいましたが、気に入っていただけていたようで嬉しいです…！こちらこそ毎回のコメントありがとうございました！今後とも宜しくお願い致します( --)、 (2020年9月12日 13時) (
レス) id: bc02d80664 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ@えだまめ(プロフ) - うと。さん完結おめでとうございます…!!どの話も深くて…大好きな小説でした…特にHoneyWorksさんのパロが好きでした…!!なんならうと。さんの書く小説全部好きです……ラストの話も好きです笑笑 更新お疲れ様でした!! (2020年9月12日 13時) (レス) id: 96c7442f6f (このIDを非表示/違反報告)
うと。(プロフ) - りこさん» こちらこそありがとうございました、！喜んでいただけてとても嬉しいです…！私も花降らし好きです笑 (2020年8月23日 12時) (レス) id: bc02d80664 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - 花降らし好きなんですよ！好きな曲を好きなペアで…ぐへへ((やばかったです！ありがとうございました！！ (2020年8月23日 12時) (レス) id: 35b1bfd302 (このIDを非表示/違反報告)
うと。(プロフ) - ぽむ@えだまめさん» わああぁ…ありがとうございます、！ななもりさんの心情の変化は、細かく書きこんだつもりなので伝わっていて嬉しいです泣 花降らしはMVを凝視しながら見るとより泣けます…！ (2020年8月23日 11時) (レス) id: bc02d80664 (このIDを非表示/違反報告)
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