【 sxpx BL 】曲 パ ロ 短 編 集 .

続き ページ18

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「……えっへへ、さーとみくんっ」


「…………ん。」


あぁ、可愛いっ…


結局、君が全然俺の方を見てくれないから、閉じ込めちゃった


ごめんね？


でも、閉じ込めるために殴ったところもちゃんと手当てしてあげたの。ねぇ、優しいでしょ？


俺のこと、好きになれるでしょ？

　

「さとみくんっ、俺のこと好きになった？」


「…………ん。」


「…………なんで」


でも、笑顔が消えてしまった


俺のためだけには笑ってくれないの？知らないゴミに見せてる顔を俺にも見せてよ。


「……さとみくん」


「…………ん。」


　

「……ッチ……」
　


俺はそんな態度に大きな嫌悪感を抱き、傍にあったぬいぐるみを、ハサミで切り刻んだ


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「はいっ、お菓子どーぞ！」


「……ありがと」


後日、俺は大量のお菓子が入った袋を彼に差し出した


彼はその中から、真っ赤なキャンディーを手に取る


そして少さく笑んで口に含んだ

　

「……ふふっ」

ねぇねぇ、そんな可愛い顔俺以外に向けないでね？


俺には沢山向けて？


「……あぁ、可愛い……」


ますます俺のモノにしたくなるの

　


彼の唾液と食物が交ざり合う音と、漂う苺の匂い


伏し目がちにキャンディーを頬張る君は誰よりも可愛いし、愛しい


　


「…………莉犬」


「ん？なーに、さとみくん」


そんな状況下の中、彼を見つめてうっとりとしていると、ふいに彼は半分程噛み砕いたキャンディーから唇を離し、首をフルフルと振った

　

「……もう、要らない……」


　
すると唐突に聞こえたその言葉


俺は思わず固まる


そんなのダメだよ、俺は許さない


「お残しはダメなの、ちゃんと食べて？」


「……なんか気持ち悪い」
　

ダメだよ、許さない


君の心に甘いちゅーしゃを射たないといけないんだから

　

「…………ダメ」


洗脳なんて、人聞き悪いこと言わないでね？


「俺は、君の本当の気持ちに気づく手助けをしてあげてるの、我慢して？」


「……俺のため？」


「うん」


そう言うと彼は、納得しない様子でコクリと頷いた


そして再度唇を開いてキャンディーを動かす

　
「いい子。」


そう、俺はさ、全部君のためにやってるの


気づいて？


俺、ちょー優しいの

　


だからさ、今度こそ俺のモノになって？

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