。 ページ8
.
紫 side
ガラッ
な「……ようこそ、橙野さm(ジェ「なーくん!!」うわっ、ちょちょ!!」
な「雰囲気作らせてよ!!」
ジェ「ごめんごめんw」
なんで友達みたいなんだよと気になる方、いるかもしれない
この御客さんは橙野しえるくん。男遊廓の常連さんで、最初からずっと俺を指名してくれる
気づけば打ち解けていたし、俺がえっちすることはどういうこと?と聞かれたら間違いなく「日常」と答える
だから、俺はジェルくんに友達という感覚を抱いている
年齢だって近いし、年上が多い吉原にとってこれは嬉しいことである
な「……橙野様、お酒は何に致しますか?」
ジェ「あぁ、一番強いヤツで。」
な「かしこまりました。」
それでもこれは仕事だ。適当な態度を取ることは許されない
ジェ「あっ、そうやなーくん!俺のこともう覚えた?」
な「そりゃまあ。流石に覚えてますよ。」
俺は前回も前々回も聞かれたような内容に嗚咽を漏らし、チラリとジェルくんの方を見た
ジェルくんが6、7回目に来てくれたとき名前をド忘れし、悲しませたことがあったのだ
記憶には薄いが、本人は相当傷心だったらしい
そんなの俺には関係ないが
な「じゃあね、俺は今度こそお酒とっt(「あっ!そういやなーくん、タメ口使ってぇなって言ったやろ!!」」
な「…………えー…。」
なんなんコイツ営業妨害野郎。
な「もううるさいです黙ってください。お酒渡すまでは決まってるのマニュアル通りに動いてるだけなの」
…………そうだ、花魅はいかなるときもマニュアル通りに動かなければならない
コイツはことごとく決まったことを壊してくる
ジェルくんは全く何も感じなかったらしく「ちぇー」と一言漏らしただけだ
ジェ「すいやせんすいやせん」
な「…はぁ、困った馴染み様ですね、ホントに。」
俺がそう言って煽ったような横流しの目を向けると、ジェルくんは何を思ったのか、手首を掴んで床に押しつけてきた
ジェ「なーくんは笑顔が1番可愛いで?」
な「営業スマイルに騙されるんじゃねぇよ。迷惑馴染み客。」
ジェ「じぇるたん泣いちゃう…」
な「勝手に泣いとけやおら!ほら、ハンカチやるから拭いて!」
ジェ「びえぇ…」
正直、本当の自分がどれだか分からない
普段の俺が俺なのか
同じ花魅と話すときの俺が俺なのか
口が悪いのが俺なのか
な「身体は御自由にどうぞ」
どれだったにしろ
俺は笑う。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
68人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うと。(プロフ) - いちごさん» コメントありがとうございます!ログインなさったのですね!お気に入り登録まで…!投稿頑張りますね! (2020年5月27日 16時) (レス) id: bc02d80664 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - やっと見つけました!前もコメントさせて頂いたいちごです! お気に入り登録失礼します。投稿頑張ってください!! (2020年5月27日 16時) (レス) id: 0dbcfa3aa1 (このIDを非表示/違反報告)
うと。(プロフ) - 乃蒼さん» わわっ、タグの考案者様ですか?こちらこそありがとうございました!とても助かります泣 私の方が拡散力ないと思いますが頑張りますね!読んでくださってるんですか!?ありがとうございます泣 更新頑張ります! (2020年5月14日 10時) (レス) id: bc02d80664 (このIDを非表示/違反報告)
乃蒼(プロフ) - コメント失礼します!sxpxタグの変更ありがとうございます!自分じゃあまり拡散出来なくて、変えて頂けて本当に嬉しいです!小説もいつも読ませていただいています!更新頑張ってください! (2020年5月14日 8時) (レス) id: d1757aecd4 (このIDを非表示/違反報告)
うと。(プロフ) - 椿姫さん» 上手く書けてますか…!?とっても嬉しいです泣 私前垢で1年以上苺様の腐小説書いてたのでそれもあるかもです、!無言で全部消してしまって少し申し訳なく…wえぇ、弟子入りしますか!?今なら入会無料ですよ(?) (2020年5月14日 8時) (レス) id: bc02d80664 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ