【skt】とびきりカッコよくします【usss】

▽ / urt ページ6

　
　
うわ、おっしゃれな店。

第一印象はそれで、正直俺らには背伸びか？とも思った。
依頼先の担当者から事前打ち合わせの申し入れを受けて訪れたサロンは想像以上に煌びやかで、内心ビビっている今。




「うわぁ〜なんか俺ら場違いなんとちゃう？」

「今までも美容院でちゃんとやってもらったりはしとったけどな…そもそもヘアメイクで打ち合わせなんて初やし」




センラとまーしーも同様の感想を抱いたようで、坂田なんかは「なんや関西弁の柄悪い奴らやなあ思われそう」とか言っている。…担当者、気さくな人だといいけどな。




「あ！こんにちは…！浦島坂田船の皆様でお間違いないでしょうか？」




入ってすぐ、受付的な所に問い合わせる前に店内からパタパタと女性が出てきてくれた。マネージャーと名刺交換をしている所を見ると、この子が担当者で間違いなさそうだ。




「本件担当させていただきます、佐伯と申します。本日はご足労いただきありがとうございます」




俺らに対しても礼儀正しく挨拶をしてくる辺り、すごく社会人だ。若いけどきちんとしている印象を受けて安心した。

打ち合わせ用の部屋に通してもらう間に、今日の打ち合わせ内容の説明を受ける。肌質診断、パーソナルカラー判定、ライブコンセプト・衣装とヘアメイクのテイストのすり合わせ…随分ときっちり、しかも追加料金なしでやってくれるみたいで驚いた。




「まずはこの機械で肌の水分量等を測っていきますね」




俺たちは言われるがまま謎の機械を顔に当て、佐伯さんは何やらカルテ的なものを埋めていく、
診断は機械だけではなく、アレルギーありますか？とか、どういう時に荒れやすいなーって思いますか？とか、各々の肌悩みを問診していく。
途中、「少しお顔に触れてもいいですか？」と言われた時は結構な距離感でまじまじと顔を見つめてくるもんだから目のやり場に困った。この人メイクさんなだけあって普通に美人なんだよな。

カラー診断も終えカルテも埋まり、いよいよ実際に施すメイクについての打ち合わせに入る。




「事前に伺っていたコンセプトと衣装から、何案か考えては来たのですが…」




そう言って彼女は何枚かメイクのデザイン案を差し出してきた。




「細かな色味は今日の診断をベースに決めますが、どういう系がお好みですか？イメージつかなかったら今日実際にお試しもできますからね。」




…すげえな、この人。
　
　
　

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