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旅館へと戻り、各々自由に行動していい時間。たまたまお土産屋に居たシャオロンと鉢合わせた。
sha「Aちゃんもなんか買うん？」
「うん、まぁ、自分のお土産やけどな」
sha「ええやん！俺もそうやねん。生八つ橋とか、上手いやんか。」
シャオロンはたくさんのお土産を手にレジに向かった。私も、自分の分を買う。
フロントの座るところに彼と腰かけ、今日の出来事を振り返った。
sha「そういやさ、」
「？」
sha「Aちゃんて、大先生のこと、好きなん？」
「え」
ば、バレてる？
なんで！？という思いがバレたのか、彼は笑いながら、ずっと気付いてたと伝えられた。
sha「Aちゃんも分かりやすいねんなぁ。まぁ、あいつも分かりやすいけどな」
「あいつ？」
誰のこと？と聞くが、はぐらかされてしまった。
sha「鬱のやつ、今日も捕まってたな。」
「なにか知ってるの？」
sha「…あいつ実はさ、社長の奥様の甥っ子なんやて」
「……」
えーーーーーー！？！？
「う、鬱が…！？」
シャオロンは頷く。そして少し目を伏せ
sha「昨日から一緒に居る彼女は、社長の娘らしくてさ、あいつの婚約者に選ばれとるんよ。」
「そ、そんな…」
じゃあ私は…彼とは付き合うことは出来ないってこと…？
sha「…あいつはでも、別に好きな人が居んねん。誰とはいえんけど。やからさ、」
sha「俺と二人で、彼女から鬱を救ってくれへんか？」
「…ええよ」
どうせ叶わなくても、彼が困っているなら助けてあげたい。
私が、好きだから。
少しぐらい、いいよね？
ーーー
美波視点
美波「…あっ！」
ut「どうしたの。」
私はフロントに真琴という女を見つけた。ここは、忠告しなきゃ！
ut「美波？っておい！なに急に走って！」
私は真琴と、隣の男、シャオロンの前に立つ。
「…あの？」
sha「…えっと？」
美波「あんたが真琴？ねぇ、鬱に連絡するの止めてくれない？私のなんだけど！」
ーーー
あ、この人が美波さん。はっきりと顔を見るのも、話すのもはじめてだ。
というかその前に
「私、真琴ではありませんよ。」
sha「この子は真琴ちゃうし。ここに彼女は居らんで。」
美波「嘘つかないで！知ってるんだから！今後一切彼に近付かないで！」
そんな……折角皆が応援してくれて…私もやっと勇気が出たのに
そんなの！
「絶対いやです！」
美波「！！！っ、この！」
sha「おい！やめろ！」
彼女の手が振りかざされる。
あぁ、叩かれる。
パシンッ！
……
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作者名：ほたて | 作成日時：2022年12月23日 17時
