冷たい幼馴染みが俺のことを好きなわけがない【sha】 (ページ14)

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sha「A、かわええな」

「へ！？」

頭を撫でられたままに言われたその言葉に驚いて顔を上げようとすると、今はまだ上げちゃあかんよ。と抑えられた。

「あ、あの…？」

sha「あーもう、どないしよ…ほんまに、かわええな」

わしゃわしゃと撫でられるので編み込んだ髪がすこし乱れた。
もう上げて良いかな…と伺うと、彼は本当に、優しい笑顔だった。

「シャオ…」

sha「うん？」

椎野「あ、居た！シャオロンくん！もう！なんでこんな所に居るのよ！気付かなかった！」

あ…
椎野さん…。

ふと彼女と目が合うと、あ、と言われた。でも、すぐ顔を反らされて、シャオロンを見ている。

椎野「ねぇねぇシャオロンくん！男の子達がスイカ割りしたんだよ！食べに行こうよ！」

sha「…あのさぁ、なんでAも居るのに誘わんの？」

椎野「え？だ、だって…星野さん……」

彼女は私を見るとふふ、と笑って。まぁ行こうよ！と彼の腕を引こうとした。

私も、ここに居たくないから逃げたいと思っていた。ロボロやお兄ちゃん、結実が来てくれたら嬉しいな。

これ以上嫌な思いでシャオロンを傷付けたくない…

sha「俺はAと一緒に居たいからAと行くわ。やから、先に行って良いよ」

「え？」

椎野「え……」

シャオロン？

椎野「そ、そんな、なんで…」

椎野さんは少し狼狽えながらわかった。とみんなの輪の中に消えていった。

「シャオロン、あの…」

sha「あはは！嫌われたかな？まぁええよ。俺はAが居ればさ…あ、でも。」

Aの事は絶対に守るからな。

彼は向日葵みたいに笑った。

ーーー

夏休みも終わり、今日から2学期が始まる。

rbr「おはよ」

「おはよーロボロ」

ロボロとは夏も会っていたから別に久々では無いけれど。

結実「Aおはよ！」

kn「おはよ」

「おはよー」

二人は運動部だからめっちゃ焼けてるな。シャオロンもすごい焼けてたし。

sha「おはよー皆」

結実「シャオロンバカ眠そうやな」

シャオロンはゲームで寝不足やねん。と言った。だからお兄ちゃんの部屋、煩かったんやな。

彼と目が合うと、笑顔で挨拶をしてくれた。私は恥ずかしくて、うん。おはよう。と下を向いて返事をした。

いつかちゃんと返したいな…

椎野「星野さん。ちょっとええかな。」

教室に入り、話があるの。と告げた彼女の顔はものすごく怖かった。