8話 ページ8
ci「学校やと、邪魔されてしまうねんで」
「邪魔って…」
ショッピのことを言っているの？
ci「なーA、ほんまにショッピのこと、好きなんか？」
「…」
どう、答えよう。
いや、悩む必要なんて無いのに。
ここで好きと言ってしまったら…チーノとはもう……
ショッピは、優しくて、本当に私には勿体無い彼氏だと思う。それに最近はショッピを気になり始めてて。
ci「…ま、ええか。でもな、これだけは知っといてほしいねんけど。」
ずっと黙ったままの私を見てチーノは腕を引き寄せ、私を抱き締めた。
「ち、チーノ！」
ci「俺の特別は、ずっとAだけなんやで？」
「！」
チーノはそのまま、じゃあねー。と帰っていった。
私は呆然とするしかなかった。
ーーー
syp「A、どうしたん？ボーッとして」
「…あ！ご、ごめん！考え事！」
今日もショッピと二人でお昼を食べる。
最近こんなことが増えた。まぁ、当たり前、なのかもだけれど。
チーノの昨日の言葉が気になりすぎて一睡もできなかった。
syp「眠いなら寝ててもええよ。寝不足なんやろ？」
「うん、ちょっと」
膝貸したる。なんて言ってくれたのでお言葉に甘えて横になることにした。
今だけは、何もかも忘れて、寝てしまおう
ーーー
？「…ちゃん！Aちゃん！」
「わぁ！」
目の前に居るのは幼い頃のチーノ。…これは、夢、かな？
ci「やぁっとおきた！ほら！行こ！」
「え、あ、ちょっと！」
行こ！って、どこに！？
幼いチーノに手を引かれて、テントのようなものから外に出る。
そこには、満天の星空があった。
「わぁ！きれい、やなぁ！」
ci「せやろ！これ見てな、Aちゃんに見せたかったんだ！」
わたしに？
それだけで嬉しくて
「ありがと！チーノくん！だいすき！」
ci「…！！おん！」
母「Aー！チーノくーん！そろそろ戻っておいでー！」
「はぁーい！」
わたしはお母さんの呼ぶ方に駆け寄る。後ろを振り向くとチーノは立ち止まっていて。チーノ？と呼び掛けるとなんでもない！と走っていってしまった。
その後は皆で花火をしたり話したり幸せな時間だった。
この夢がどうか覚めなければ良いのに。
ci「なぁAちゃん、」
「なぁに？」
ci「…さっきのやつな、その、俺もやねん。」
もしかしてチーノもわたしの事を…
ci「でも、もうAとは付き合えへんな」
「え、な、なんで？」
ci「だってAが好きなのはもう俺やないやろ？」
や、やだよ…
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作者名：ほたて | 作成日時：2022年10月20日 2時
