1話 ページ1
昔から、貴方は綺麗な人がすきだった。
幼稚園の先生、隣のクラスのゆりちゃん。わたしのママ。
お家がおとなりで、よく遊んでいたのに、わたしのことは好きになってくれなくて。
「チーノくんは何でわたしの事は好きになってくれないの！？」
ci「えー、だっておれ、きれいなひとがすきやねん！」
最初っから、恋愛対象外だった。
だから、綺麗な人になろうと努力した。運動やお勉強も頑張った。お洒落にも気を遣って、メイクもママに習いながら少ししてみたりした。
なのに！！
「なんで振り向いてくれんの！？おかしない！？」
syp「はーい、うるさいよーA」
小中と一緒で、高校も同じところに通ってくれて嬉しくて、高校生になったら告白しようって思ってたのに！２年になってもできないままで。
チーノは何人目かわからない彼女を作ってるし！！
ちなみに、今一緒に居るのはショッピ。中学から一緒で、私と仲良くしてくれる唯一の友達なんだ。
「何でかな…努力、してるのにな…」
syp「今や高嶺の花なんて言われてるのにな。」
高嶺の花だ！なんて言われ始めた頃から友達が減ってしまった。今や話してくれるのはショッピと、彼女が居ない時のチーノだけだ。
syp「ま、がんばれ」
「他人事やな。」
syp「他人事やん。」
くっ…薄情なやつめ…。
すると屋上の扉が開く。そこに居たのはチーノだった。
ci「あっ！ショッピくんこんなとこに居ったん！？トントンが探してたで…ってAも居るやん」
syp「えぇ〜、でもトントンさんなら行かなあかんな…」
「おつかれチーノ」
チーノは私を一瞬だけ見ると、ショッピの近くへ行ってしまった。
syp「代わりにA行ってよ」
「え、それはおかしいやろ。」
syp「やってA頭ええやん。多分トントンさんの呼び出しなら生徒会のことやろうし…なんなら推薦しとくわ。」
「え、ほんまに？」
ci「いや、Aはあかん。」
おっと…？？
ci「おっちょこちょいやねんから。Aは。」
「そ、そんなことないで！？」
ま、そんなことだろうとは思ってたけど。
ci「そうじゃなくてもあかんの。ほらショッピ行くで。」
俺は先に行く。と屋上を出てしまったチーノ。またショッピと二人きりに。
syp「チーノってやっぱ、Aだけは特別なんやな。」
「そうなんか…？」
特別は特別でも、私は、好きになってほしい。
もし恋愛の神様がいらっしゃるのなら教えてほしい。
どうすれば彼の特別になれますか？
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作者名：ほたて | 作成日時：2022年10月20日 2時
