8話 ページ8
「あいつの、好きなやつ、ねぇ。」
大くんはうーん、と悩みだした。
私もよくよく考えていると、ゾムくんの周りっていろんな人が居て、その中には綺麗な女の人もたくさん居た。
私とロボロくんと居るときだって、すれ違う人と結構話している時あるし、美人な人とももちろん……
やっぱり当てはまる人が多すぎる……
「ゾムって結構女の人苦手やからなぁ。シッマとかシャオちゃん経由で話す女は多いけど、ゾムから仲良くなりに行ったのって多分………」
「なーんーのーはーなーしーしーてーるーん？」
「げっ、ゾム」
「げってなんや、大先生？……Aおつかれ！昨日大丈夫やった？」
私と大くんの間を遮る様にして無理やり座ろうとするゾムくん。彼の後ろからあぁん！という大くんの声が聞こえる。
「う、うん！昨日はありがとう……！」
「んふふ、ええんやで！ところで……二人でなに話してたん？」
あなたの話をしてましたなんて言えない……
「ゾム、俺たちは今女子トークしててんよ？男が入ったらあかんねん。分かるか？」
「は？大先生女子ちゃうやん。」
「やだぁ！ゾムくんったらぁ！」
「きも」
「……」
大くんはしくしくと口で言いながら私に近づいてきた。
「Aちゃん…ゾムにいじめられた……」
慰めて……というのでとりあえずよしよしと頭を撫でておいた。
「A！？」
しかし、その手はゾムくんに捕まれた。
急に名前を呼ばれたのでびっくりしていると、ゾムくんもびっくりしているようだった。
「あ、えっと、すまん。」
「う、ううん。大丈夫。」
急だったから、びっくりしたけど……ゾムくんの手、暖かくて、大きかった。
ドキドキする。
「俺そっちのけでイチャイチャせんでもらえますーーー」
「へっ、あっ、ごめんね大くん！！」
大丈夫？としゃがんで視線を合わせるとぶすくれていた。
「A、優しい奴やな。」
と、今度はゾムくんが私の頭を撫でる
「なんや、何も心配あらへんやん。」
「は？何の話や」
「ゾムは知らんでもええんですー！な？Aちゃん」
そういうと大くんは私に微笑みかけ、ゾムくんの方にスススっと駆け寄ると、彼に耳打ちをした。
「なっ！！はぁ！？」
途端に顔が赤くなるゾムくん。何を伝えたんだろう。
「ま、そういうことやから！またねAちゃん！」
「うん。またね大くん。」
大くんが部屋を出ていき、二人っきり。ゾムくんは下を向いて考えてる様子だし、私も出ていこうかな。
とした時…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 105人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ほたて | 作成日時：2022年7月5日 8時
