妖精さん7 ページ8
あの後久しぶりに二人きりでお茶をして、明日も早いからと家に送ってもらった。
珍しく彼が楽しそうで、良かったと思う。私も楽しかった。
未だに気持ちが昂っている。ネックレスも喜んでくれたし。なんならゾムの誕生日の日にパーティーをする約束までしてしまった。
「ロボロくん、どうしよう。私このまま天国に行くんかな？」
rbr「ちょ、そっちいかんといて？」
今はもう昇天していく勢いであるのだから仕方ない。
rbr「まぁでも、今日は新しい一歩ということやな！こんな日はぱっと飲もうや！」
「お、いいねぇー！飲も飲も！」
ロボロくんとお酒を飲む。飲めるの？と聞くとバカにすんなよ？と怒られた。そういえばこの人部長だったね。
ーーー
会社に入ると、いつも通り鬱くんの回りは綺麗なお姉さま達が居た。
それでも、嫌だな。とか思わなくなった。私は受かれていた。
吉川「あ、おはよA」
「おはよーまり。」
吉川「上機嫌だね今日は。何かあったん？」
「なんもー？」
嬉しいことはあったけど、なんとなく彼女には隠したかった。これは鬱くんと私だけの秘密。
しかも今日はこの後、ゾムのお誕生日パーティーということで鬱くんとゾムとご飯を食べに行く。三人でご飯なんて、入社してすぐ以来久々だ。
[今日の夜ご飯食べに行くよ！]
Zom:[まじ！？やった！おけー！]
今日の仕事はいつも以上に捗った。先輩から渡された分も含めて。
ーーー
約束の時間になっても鬱くんは来ない。
ゾムは仕事終わりに私達のオフィスのロビーで待っててくれていた。私は鬱くんが先にでたはずだけど…と思いながらもゾムと待ち続けて30分。
幸い予約していたレストランにはまだ余裕があったし、プレゼントも私が持っているから良いのだけど。
zm「…大先生まじで来んの？」
「来るって、言ってたんだけど………」
だんだん雲行きが怪しくなる。そろそろここを出ないと行けない時間にまでなっていた。
「…そろそろ出ないと。鬱くんに連絡送るね。」
そう言ってスマホを開くと同時に通知が入る。
その通知に私は呆然としてしまった。ゾムが心配そうに私を見る。
「今日は鬱くん来れないって！用事が入ったって！私達だけで行こ？」
私はなるべく元気に振る舞う。
zm「ほんまに大丈夫なんか？」
「大丈夫！私はゾムを祝いたいし！ほら、行こ！」
私は鬱くんの連絡をほぼ見ないまま閉じ、ゾムの背中を押して会社を出た。
その時女の人と歩いてる鬱くんが見えた気がした。
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作者名：ほたて | 作成日時：2022年3月31日 11時
