ゲームの相手がこんなにイケメンなんて聞いてない【sha】 (ページ14)

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イケメン13 ページ14

「それにもう、私、きっとシャオロンさんに迷惑かけてしまったから……もう、いいんです。鬱先輩のせいじゃ、ないですから。」

ut「Aちゃん……」

鬱先輩が悲しそうな顔をする。トン兄まで。
ただ、もう一人の方はきょとんとしていた。

zm「なんや、シャオロンのこと知ってんねや。」

「はい、よくゲームでお話ししていただいてて、ギルドも一緒なんですよ。」

ゲームの名前とギルドを紹介すると、イケメンさんはあー！と驚き。

zm「思い出した！もしかしてワテラさん？」

「へ？」

zm「俺、ゾムやで！ゾムーって表記にしてるけど」

「……え！？」

ゾムーさん！？この人が！？この人もトン兄のお友達……
トン兄友達多くない？

zm「じゃあシャオロンが話しよった気になっとる女の子って君っ、むぐぅ！！」

鬱先輩がゾムさんの口を塞いだ。何すんねん！とでも言いたそうな顔のゾムさん。

tn「A、いつの間にか俺の友達と仲良くなってたんやな。」

トン兄は私の頭を撫でる。

tn「A、シャオロンはAのこと嫌いにはならんと思う。長い付き合いやからな…。まぁ、何となくわかるよ。……シャオロンのこと、好きなんか？」

「…うん。」

tn「ほんなら、想いはちゃんと伝えておいで。きっとお前の想いは伝わる。」

「うん！」

携帯のシャオロンの連絡先を開き、文章を付け足す。

[今度のお休みの日に、お話ししましょう。私も、お話ししたいです！]

振られても良い。想いを伝えよう。

ーーー

約束の日。私はシャオロンさんが来るのを待った。

sha「ごめん！待った？」

「全然です！」

sha「嘘やな、手ぇ冷たいもん。ごめんなぁ、遅れて。」

さりげなく手袋で包んでくれる。やっぱりイケメンだ…
シャオロンさんも、私のこと、好きやったらええのに。
しばらく歩いて着いた先は誰も居ない公園だった。

sha「でさ、話したいこと、なんやけど、俺から話しても良い？」

「はい。」

sha「俺さ…」

静かになる空気。私は怖くて、ずっと視線の先の自動販売機を見つめる。

sha「Aちゃんのこと、好きなんよね。」

「……」

頭のなかがグルグルする。嬉しい気持ちと、良いのかなって気持ちでいっぱい。

sha「まさかトントンの妹とは知らなかったけど、ゲーム一緒にしてた時から気になってて。実際あって一目惚れして、たくさんお話しして遊んで、もっと好きになって。やから。返事、聞かせてほしい。」

彼は私を真っ直ぐに見つめていた。