ゲームの相手がこんなにイケメンなんて聞いてない【sha】 (ページ12)

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イケメン11 ページ12

sha「Aちゃん、お家の場所教えて」

ぐっすり眠る彼女を起こして家の住所を言ってもらう。運転手に伝わるとそのまままた寝てしまった。

sha「Aちゃん…」

よく寝てる。会ったのはつい最近なのに、俺は大分君のことが好きらしい。

今日大先生と来てたのも、ゾムに寄り掛かってるのも。
君のとなりに行けなかったのもめちゃくちゃ嫌で。

だから今独り占めしているみたいで、うれしい。ずるい男でごめん。

「んん、」

sha「！」

「しゃおろんさん……」

……なぁAちゃん、俺、そんなかわいいことされたらさすがに。自惚れる。

sha「…………すき」

いつかちゃんと伝えるから。

ーーーー

ゆらゆら揺られている。なんだか心地の良い夢でも見ていたのかな。
暖かい……安心する匂いも。
ずっと、こうしてたいな。

sha「Aちゃん、着いたで。」

シャオロンさんの声…？
まだ頭がぼーっとしているけど、目を開ける。
そこにはシャオロンさんが居た。

「シャオロンさん？」

sha「あ、起きたん？もう大丈夫？お酒飲んでしんどいよな。お水飲む？」

ここは、私の部屋？なんで、シャオロンさんが…
彼は水を私に渡してくれた。うん、冷たくて気持ちいい。

sha「ちょっとは気分良くなった？」

頭を撫でられる。その手も冷たくて、もっと触ってほしくて擦り寄る。
とても気持ちいい……

sha「……」

「手が冷たくて気持ちいいです。シャオロンさん。」

sha「……っ、はぁぁ…」

彼の手に擦り寄っていると思いきり抱き締められた。

sha「ほんま、あかんよ。Aちゃん。」

あかん。ってなんども繰り返される。彼ともっと一緒にいたくて背中に腕を回すと、さらにあかんよ！と言われた。

離れて行く彼の顔を見たら顔が赤くなっていた。

sha「と、とにかく！俺はもう帰るから、Aちゃん、気ぃつけてな？ゆっくり寝るんよ！おやすみ！」

あ、待って。と伸ばそうとした手も動けず、そのまま意識を手放してしまった。

ーーー

やばい、やばい！
彼女の家から出て、思いきり走った。顔の熱を冷やしたかった。

俺の手に擦り寄る彼女も、抱き締めた時の匂いも、返してくれたのも。全部期待してしまう。
酔っているとは言え、期待してしまう。

sha「……Aちゃん」

告白したら、俺と付き合ってくれる？