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自己紹介/上田凛々 ページ45

門から溢れ出る異様な存在感という存在感。
まるで死んでくださいと言わんばかりの怪しすぎる見た目の遊園地に、上田は困惑した。


「…なんだろう…こう、死にたい人募集中って感じがする…」


これほどニュースにもなってる場所で子供たちが集まって謎解きをすると言うのに、カメラや記者どころか警察すらいないとは…公になっていないのか?
…この企画、非公式だったりするのか。


すると、ある人が目に入った。

少し前の方で、この気味が悪い場所の模範解答のような遊園地の前で楽しそうにぴょこぴょこ飛び跳ねている…えっと、ピエロ…さん?

服装がいかにも道化師が着ていそうな物だった。この遊園地に呼ばれた子供の1人だろうか。遊園地に居そうな道化師にもかかわらず、何故か全く敵だとは思えなかった。


上田はその人を一目見て惹かれた。
後ろでひとつにしばった綺麗な紅色の髪はどこか夕焼けに似ていて、上田は一瞬見惚れた。
ただ純粋に素敵だと思った。

本人にこの気持ちを伝えたかった。まぁこんな綺麗な髪色ならそんな事耳にタコができるほど言われているのだろうなぁ、なんて思いながらその人に駆け寄った。

「あの!素敵な髪ですね…!」


振り向いた彼女は顔に仮面をつけていたので表情はわからなかった。さぞかし美人さんなのだろうなぁ…


「名前…教えてくれませんか?私、上田凛々です」


固まっている。
ヤバい。これは完全に不審者だ。知らない人からこんなこと急に言われても…もし私がおっさんだったら「女の子 声掛け」として捕まってしまうだろう、と上田は思った。

すると返答が。


「あ、ありがとう。俺は紅月染雨だよ」


上田は固まった。そして気づいた。
この人は「彼女」ではなく、「彼」だと言うことを。
そこで目が覚めた上田は、必死に頭を下げた。

「あ…す、すいません!急に馴れ馴れしく話しかけちゃって!」

(ああ、どうしよ、女子だと思ったよ髪長いし顔わかんなかったしああどうしよ声聞くまでわかんなかったよ)


心の声が聞こえないことを全力で祈りながら焦る上田。この人、紅月さんに全力で引かれてしまった。なんか、もう、シンプルに死にたい。


「い、いや、大丈夫だよ!凄くうれしかったし!」



ああ、きっと気を使ってくれているのだろうなぁ…と死にたくなっている上田と焦る道化師の図。傍から見たら困惑しかない。

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レイレイン - 更新しました。 (2021年7月9日 16時) (レス) id: 7452374b41 (このIDを非表示/違反報告)
レイレイン - 少し更新します。 (2021年7月9日 15時) (レス) id: 7452374b41 (このIDを非表示/違反報告)
柊 琥珀(プロフ) - 更新しました。続編に移動しましたので、リレー小説派続編の方で再開を御願いします。また、パスワードは変わっておりません。 (2021年5月13日 18時) (レス) id: 435b6bd12b (このIDを非表示/違反報告)
柊 琥珀(プロフ) - 更新します (2021年5月13日 15時) (レス) id: 435b6bd12b (このIDを非表示/違反報告)
セイラ★ - 更新しました。 (2021年5月13日 15時) (レス) id: 37509ad08d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柊 琥珀 x他13人 | 作成日時:2021年4月28日 23時

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