一通の手紙/上田凛々 ページ13
「〇〇小学校に通う子供が遊園地で行方不目になったとの捜索願いが〜」
「…また?これで今週3人目じゃん」
上田凛々はソファに座ってニュースを眺めていた。世間が小学校から中学校に上がっていくこの時期にアメリカから帰ってきたばかりの彼女は、まだ学校が決まっておらず数ヶ月間暇なのだ。
「あんたも気をつけなさいよ〜、行方不明になった子たち、あんたくらいの歳の子たちじゃない。あとお母さん買い物行ってくるからね」
「あーい。あれ、ちょっとした買い出しなら私が行くのに。いってら」
バタン、と玄関のドアが閉まる音を確認してから凛々は寝転がっていた体を起き上がらせた。暇で仕方ない。気になる事といえば、今さっき報道されていたニュースだった。
なぜ、あの遊園地の周りでばかり行方不明者が続出しているのだろう。
遊園地での行方不明者、しかも子供ばかり。
非現実的ないかにもな設定が、アニメ好きの凛々を興奮させた。
テレビを消して部屋に戻ると、カタン、と音がした。部屋の真隣のポストの方からだった。
この部屋はポストの真隣なので、手紙などが来ると1番にわかる。庭の地面は歩くと音が鳴ることは避けられない石を並べているからだ。
音がしてからすぐさま窓の外を見ても、そこには人の面影など皆無だった。
入れてから凛々が見るまでのこの短時間であそこから姿を消すのは不可能だ。
___こういう展開が彼女をより一層興奮させるのだ。
ガラガラと窓を慌ただしく開けて、手を伸ばしてポストを開けた。
いつもならスーパの特売チラシがかなりの量入っているのだが、
今回は手紙が1枚、寂しく入っているだけだった。
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レイレイン - 更新しました。 (2021年7月9日 16時) (レス) id: 7452374b41 (このIDを非表示/違反報告)
レイレイン - 少し更新します。 (2021年7月9日 15時) (レス) id: 7452374b41 (このIDを非表示/違反報告)
柊 琥珀(プロフ) - 更新しました。続編に移動しましたので、リレー小説派続編の方で再開を御願いします。また、パスワードは変わっておりません。 (2021年5月13日 18時) (レス) id: 435b6bd12b (このIDを非表示/違反報告)
柊 琥珀(プロフ) - 更新します (2021年5月13日 15時) (レス) id: 435b6bd12b (このIDを非表示/違反報告)
セイラ★ - 更新しました。 (2021年5月13日 15時) (レス) id: 37509ad08d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊 琥珀 x他13人 | 作成日時:2021年4月28日 23時