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「――ほぉ、あの中也がついに出たか……。いいのいいの、青い春じゃ」
部隊をかけ持ちしている私は、彼女の元にもいて、私の所属部隊の上司かつ親しくさせていただいている紅葉さんに先ほどの話をすれば、ほほほ、と美しい笑みを浮かべて口許をかくした。
ぽぉ、と見とれそうになりながらも尾崎さんのお土産のクッキーをつまんでうなずいた。
「うーん……。いい、……んですかね?」
小首をかしげていってみれば、紅葉さんは驚いたようすで口を開いた。
「なにを言おう。あの中也じゃぞ?あやつは
「で、ですけど……。中也幹部が絶対に私のことが好きって決まったわけじゃ……」
思わず、ごにょごにょとにごすように口を動かす。
すると、紅葉さんはかっ、と目を見開くと私の両肩を掴んだ。
「なにを言うておる!基本あやつは呼ばれ方にこだわりがない、部下として気に入りの
「そっ、それくらいはわか……いや、なんかわかるのもうぬぼれてるようで恥ずかしいんですけど……」
と言ってから目線を外す。
だが、中也幹部の態度を見るに私も少女漫画のヒロインのように鈍感なわけじゃないからなんとなくで察することはできる。
「じゃあ何が不満だというんじゃ」
「べ、べつに不満ってわけじゃ……。ただ、」
「ただ?」
「……ちゅ、中也幹部かっこいいから……。なんか……、もし中也幹部が私のことを好きにさせるつもりなのであればずっと心臓がうるさそうだなって……。私、もたないかもしれません……」
またはずかしさが出てきて、思わずうつむいて言えば後半に連れ私の感情とともなうように小さくなっていった。
そのあと落としていた目をぱ、と紅葉さんに向ければ、ぱち、と目を瞬きさせた。その顔はすごく驚いている。
どうしたんだろうか、と思ってみていると紅葉さんはらしくもなく口許にまぁ、と心楽しそうにあげた。
そして私のことをわしゃわしゃと撫でてくださる。
「愛いのう愛いのう。鏡花とはまた違う愛いらしさじゃ。中也が好くのもわかる」
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橘スミレ(プロフ) - やった〜!!更新ありがとうございます!!デートだぁ! (4月7日 23時) (レス) @page10 id: 4832f2335e (このIDを非表示/違反報告)
狐の鈴 - この題名で小説を読んだ私は間違いなく変態だ (11月14日 2時) (レス) @page9 id: 194b92769c (このIDを非表示/違反報告)
瑠宇@鈴蘭 - チュウヤのぱんつみたい((((((変態が (7月26日 15時) (レス) @page5 id: f169115c31 (このIDを非表示/違反報告)
橘スミレ(プロフ) - 中也の尊さが爆発してます!好きです! (7月12日 0時) (レス) @page9 id: 4832f2335e (このIDを非表示/違反報告)
しゅわ。(プロフ) - ツバキ*さん» わわっ、二度目のコメントありがとうございます🙌私もそういって頂けて本当に嬉しいです💕基本、気が赴くままの更新ですけれどなるべく頑張って更新しますね💪応援ありがとうございます、頑張ります🙇💕 (6月2日 13時) (レス) id: 546937f9a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゅわ。 | 作成日時:2023年4月26日 18時