美しき人の名は太宰。【文スト】

中原(＋ポートマフィアの愉快な仲間たち)と太宰(＋探偵社の愉快な仲間たち)がお花見に行く話 ページ24

＿如何してこうなったんだっけ。


半ば意識と思考を飛ばしながら隣を見遣れば、芥川君と中也が両隣で殺気を飛ばしている。心の底から意味がわからない。

何をしてるの君達は。子供かな？
いや、待ってよ君達上司と部下だよね？
なに立場ある大人が恥も外聞も無くそんなことしてるの？

ほら見てご覧……気性の優しい敦くんが怯えてこっちに来れて居ないじゃないか。

何してるんだい2人とも。流石に大人気ないにも程があるよ。馬鹿なの？いや馬鹿だったね。知ってた。

だから、目が死んでいるのはどうか許して欲しい。私だって好き好んでこんなのに挟まれている訳じゃないんだ…。
本当は桜が見たい。物凄く見たい。本当に…。

……死体になって桜の下に埋まりたい……。

｢太宰さんはモテモテですわね｣
｢いや、よく見なナオミ、あれは笑ってるように見えて目が死んでるンだよ｣
｢あら……本当ですわ｣

そこのお2人、観察してるのなら私を助けてよ。

え？面白いからあのまま？

私今からでも本気で入水して来ようか？？
……うん、しないけどね。流石に、しない。
宴席に私の死体を添える様な無粋な真似は出来ないからねぇ。
まあ。仕方ない仕方ない。仕方ないとはいえ……はぁ。

それにしても、とちらりと横の教え子に目を向ける。相も変わらずぼさぼさの黒髪にぽん、と手を置いてみた。子は親に似ると言うけれどこんな髪型まで私みたいにしなくても良かったのにね。ほら、まぁたこんなになっちゃって。

他意は欠けらも無いし、だから中也は殺気を濃くして異能まで発動させるのはやめようか。
桜が散る。まって？？花弁が地面に埋まったんだけど？
芥川くんも効果音つきそうな程にドヤ顔しなくていいんだからね？
君達は本当に何がしたいのかな。

私の脳内突っ込みは飽くまで脳内なので誰も気づかない。乱歩さんだけ愉快そうに笑っていたけど。

「あ、あの……乾杯の音頭を取るので…すみません……」

ごめんね敦くん。物凄く気を遣わせてるね？大丈夫今拳骨落としとくから。安心してくれ給え。これでも拳が痛くならない殴り方くらいは熟知している。

と、言う訳で殺気が煩い2人に、ごん、と効果音が付きそうな勢いで拳骨を頭に落としておいた。

「……っち」

「お、すまねェな人虎」

すまないと思ってない顔やめようか。あと芥川君柄悪いよ。誰から習ったのそんな返事。……あ、私か。私だね？今になって育てかたを間違えたなとひしひしと実感してるよ…。

ーー
続きます！！！すみません！！！大遅刻！！

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