しにたい少年【ヒロアカ】 (ページ6)

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敵連合2 ページ6

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こんなときに止めてくれる黒霧や、茶化してくるトガとトゥワイスは出払っている。

せっかく気の合いそうな仲間を得られた死柄木は、出会って数十分で消し炭にされては適わないと睨み合う2人の間に立とうとした。
ところがそれよりも早く動いたのは荼毘だ。

「っおいバカ！」

コンプレスが声を上げるが、構わず荼毘は蒼い炎でAを身体を覆った。終わったとスピナーは若い子供に同情する。
死柄木は静かにその様子を見つめていた。

「……死柄木さん。ここ本当にぶっ壊せるの？ただの暴力集団じゃなくて？」

「え！？」

「あー……運が悪かったんだとよ。大目に見てくれ」

「僕じゃなかったら死んでたと思うけど」

死柄木とAを除いた全員が蒼い炎に包まれるAを見た。学ランを着たAは、燃えながらも死柄木と会話を続けている。

殺すつもりで蒼炎を放った荼毘は炎系統の個性持ちかと少し忌々しく思った。
程なくして炎はAの身体に吸い込まれるようにして消滅し、まったくダメージを受けた様子のないAだけが残る。

「どうやら個性の相性がいいみたい」

「……そのようだな」

不機嫌だったことも忘れてしまうほどの出来事に、荼毘は素直に手を引っ込めた。
僅かに雰囲気の変わった荼毘を見て、Aは仲良くなれるかもしれないと思う。もちろん本人にその気があればだけど。

開いた口の塞がらない他のメンバーに死柄木はニヤリと笑った。

「いいヤツ連れてきただろ」

規格外すぎるとスピナーは思った。