【歌い手】暗殺者の異端日 (ページ17)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:3,459 hit

番外編*冬休みの宿題っ!← ページ17

「冬休みの宿題って終わった?」
「普通に考えて前日までには終わらす」
「うわあああんっ!A助けて!!」

　俺がテレビを見ていると、突然96が助けてと言い始めた。
　宿題が終わらないのは自業自得だろ、とか思って無視をする。

「πって何?」
「……は?」

　確か中学生で習う内容のはず。
　もうとっくに習っている。
　数学がそこまで苦手だとは…。

「…3.14。円周率」
「計算ってどうするの?」

　かなり学力がやばい事しか分からない。
　わかる事があるならば、だ。

「あー、見せろ問題」

　そう言って問題集を持つ。
　96が解いている問題集の名前を見る。
　そこは中学二年生の範囲で。

「成績は」
「500人中300番位?」
「何でそんなに成績いいんだよ…」
「ま、まあ、他の科目で!ほら…」
「お前本当は天才系だろ」

　何で他の科目が出来てこれは出来ないんだよ。
　とか謎にツッコミをする。
　100点とか他でとってないと上にはいけないのだから。

　と、まあ、そんなこんなで数学の特訓が始まった。

「ケアレスミス多い」
「何で連立出来ない」
「そこはルートの公式使うな」
「チェバって誰ってそんなの知らんわ」

　とにかく出来ない。
　飲み込みは遅い方のはずだ。

　大体pm9時になった。夕食を食べなくては遅くなる時間。
　am9時からやっていたので12時間やっていた事になる。

「宿題、どれ位終わった?」
「1/3」
「は」

　これだけやって、休日無くしてどうしてそれしか終わらない!?

　仕方なく、その後は答えを写して寝た。

　休み明けテストが返される日。
　俺は色々あったせいか3位になっていた。順位が2つも下がった。
　因みいかさんは4位。危なかった。
　いかさんも俺も頭脳派だから、此処で点数取んないとやばいのだ。

　肝心の96はと言うと…。

「……順位下がった」
「は」
「数学はなぜか50位とれたけど他悪くて…」
「数学取れたならいいや」

　とにかく、俺が手伝った意味があればもうどうでもいいや。
　そんな感じでテストは終わった。