【ブラッククローバー】紫苑 (ページ14)

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＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿10年前

｢ユノーー！！！大丈夫か？｣
『ユノ、大丈夫？立てる？』

転んだユノに二人がかけ寄る。
少年が手を差し出す。

｢アスタ…､｣
少年＿＿＿＿＿アスタがユノの手を引いて立たせ、少女はユノの膝についた砂をはらう。

｢ユノは泣き虫だなあ。｣
『ふふ、ほんとにねぇ｡』
｢シオンまで。……………だって……。｣
少女＿＿＿＿＿シオンは先日誕生日プレゼントにもらったかわいらしいハンカチで、ユノの涙を拭ってやる。

｢だーいじょうぶだ！ユノにはオレも、シオンだってついてる！な！｣
ユノはまた溢れ出した涙を袖で拭う。

｢…うん！｣
『元気な返事はいいけど、そんな雑に拭ったらはれちゃうよ。目はあとで冷やしてもらって、膝もシシスターか神父様に見てもらおーね。』
｢……うん。ごめんね。｣
『いーえ！ほら行こ～。』
シオンもユノと手を繋ぐ。

｢よし！じゃあいっしょに行こーぜ！｣

アスタがユノの手を引いたまま、待ちくたびれたと走り出す。
アスタとシオンの二人に手を引かれながら走るユノはとても走りずらそうで、

＿＿＿＿＿＿＿＿とても楽しそうだった｡