とある歌い手のシェアハウス【本編】 (ページ18)

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悩みと予定_1【星野月香】ページ18

どうしよう、聞いてしまった。というよりは、聞こえてしまったと言う表現が正しいのだろう。

帝ちゃんは所謂｢ライブ｣というのを控えていたのだ。どうすればいいのだろうか、と悶々と悩んでいたが、｢ましろ｣と書かれた連絡先を開いた。

月香ましろさん、大変です。帝ちゃんは明日｢ライブ｣を控えているようです。

ましろえ～それ本当?!そうだとしたらヤバいじゃん!!

月香はい、会場は分からないのですが、ましろさんも早く起きて帝ちゃんにバレないようについて行った方がいいと思います。私は明日大学の講義があるので行けませんが…。

ましろ了解～!!わざわざ教えてくれてありがとうね～!!

これで大丈夫だろう。帝ちゃん、気づけなくてごめんなはい。どうか怒りませんように、と心の中でお祈りした。

そのとき、三崎さんが後ろにいたらしく、声をかけられた。

｢あの～…月香さん？｣

｢わっ…はい、何でしょうか？｣

驚いてしまった。普段なら気配で気づくはずなのに…メッセージを打つのに集中していたからだろうか。

｢あの…相談したいことがあるんですけど、明日って空いてますか…？｣

と可愛らしく首を傾げながら聞いてきた。…相談事って何だろうか…。

｢うん、私でよければ…。でも明日は大学の講義があるから、明後日なら講義の時間短いし、明後日にしてもらってもいいかな…？｣

｢はい！全然大丈夫です！お時間割いてくれてありがとうございます！｣

と満面の笑みをこちらに向けた。相談事…機材の相談かもしくはコラボのお誘いか…前者はあるとして後者はあまりありえないか…。

｢いえいえ、じゃあ…私は先にお風呂入って寝るね。おやすみなさい｣

｢はい、おやすみなさい～！｣

彼女に軽く手を振り、風呂場へと歩く。
…何だろう、少しモヤモヤする…。気の所為だと思いたい。

___

お風呂から上がって、部屋に入った。明日の荷物を纏めてベッドに身体を預けた。その間に誰かからメッセージがきていたのを知らずに、私は寝てしまった。

ｰｰｰ

キャラお借りしました…！