産屋敷輝利哉の婚約者 参 【鬼滅の刃】

幸せと不安４ ページ32

A「どう？水蓮、びっくりした？？」



そう言ってゆっくりと覗き込んだ水蓮の顔は、見たことが無いくらい青ざめていた。


A「だ、大丈夫？水蓮？？」







不安になって、水蓮の側に行こうとすると・・・


『バシッ！！！』


水蓮「ぼ、僕に触らないでっ！！」







強い力で手を振り払われてしまった。







そのまま何も言わずに森の中へ走り出してしまう水蓮。


そこは危ないっ、と咄嗟に叫んだものの水蓮には届かなかったみたいだ。








じきに水蓮の姿は見えなくなってしまった。









冬馬「ど、どうしたの？水蓮・・・」


不安げに聞いてくる冬馬。








A「大丈夫だよ、少し驚かせちゃったみたいなの・・・
　 私探してくるから冬馬達は先に家の中に入ってて。
　 中に幾つか使いかけの香があると思うからそれを絶対に灯してね。
　 これはお守り。冬馬が持ってて。」


そう言って懐にしまっておいた藤の花のお守りを冬馬に渡す。



A「これ、無くさないでね？(笑)

　 じゃあお姉ちゃん、行ってくるからちゃんと三人で待ってて。
　 猪、先に食べてていいよ。花音は料理できるでしょ？」




冬馬「う、うん・・・分かった。」


すぐに兄達の元へ走っていく冬馬。

その姿を見届けてから私は森へと足を踏み込んだ。

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