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advance05 ページ42

side 涼介




「……やばっ!」


眩しい日差しで思わず目を覚ましたが、時刻はとっくに起床時刻を過ぎている。
急いで服を着替えて隣の会議室に移動すると、圭人と裕てぃーは既に起きていた。


「おはよう、二人とも起こしてくれれば良かったのに。」

「おはよう山ちゃん。昨日は中々ハードだったから起こすのは可哀想かなって。」

「そうそう。今日は休みだし久しぶりにぐっすり眠れるからね。」



コーヒー飲む?と圭人は慣れた手つきでカップを手にした。
知念と過ごした日々はもう三年も前の話になる。


しかし三年経った今も交流は続いていて、今日だって休みだという知念が午後、ここを訪れる予定だ。


あれから第7隊は三人で活動していて、知念を最後に新しい隊員も入ってこなかった。
逆に誰も抜けなかったし、俺たちは変わらず元気でやっている。


監視部は忙しいという話を聞くが、知念に会うことも中々なく真相は分からない。
それでもきっと知念のことだから文句は言いつつも元気でやっていることだろう。


俺たちは相変わらずで、あの時からほとんど何も変わっていない。
絶対に変わらなきゃいけないわけじゃないから、何も変わらないのも一つの未来のあり方だと思う。



あの日、知念がここに配属されなかったら俺達は挫折していたかもしれない。
もしあの日、俺たちがそれぞれの隊で上手くやっていたらここで会う事はなかったのかもしれない。


もし皆に出会わなかったら、もしこの選択をしなかったら。
たくさんの『もし』が積み重なった『現在』だから、流れ行く一瞬一瞬を大切にしないといけないと思う。




「昨日のデータ、全部まとめたから確認してもらっていい?」

「ありがとう圭人。後でちゃんと確認する。」



窓から降り注ぐ日差しに大きく伸びをして、今日も一日が始まる。




圭人から貰ったデータを確認して、防衛部に提出する。
それから昼食を皆で済ませて、約束の時間になる。


予定していた時間よりも数分遅れて、ドアをノックする音が聞こえた。

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天凪(プロフ) - 千種さん» こちらこそ遅くなってしまい申し訳ございません…!素敵なご感想ありがとうございます(*^^*)嬉しすぎるメッセージのおかげで元気が出ます♪これからクライマックスまで温かい応援よろしくお願いします(〃'▽'〃) (2017年5月15日 17時) (レス) id: a99f998358 (このIDを非表示/違反報告)
千種 - 遅くなってしまいましたが、移行おめでとうございます!大好きすぎるこの作品。いつもドキドキ、ワクワクさせてもらっています(*´▽`*)これからの展開、楽しみにしています!頑張って下さい! (2017年5月13日 18時) (レス) id: cd7a5815e3 (このIDを非表示/違反報告)
天凪(プロフ) - NMダイキング担さん» いつも温かい応援ありがとうございます!嬉しすぎるコメントにいつも元気をもらってます(*^▽^*)是非是非ラストまでお付き合いください!これからも更新頑張ります! (2017年5月6日 15時) (レス) id: a99f998358 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - 移行おめでとうございます!天凪さんの作品、大好きです!!これからも頑張ってください! (2017年5月6日 0時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天凪 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2017年5月5日 23時

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