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『光、いつもに増して嬉しそうだね。』

『コンクール用の案が一通りまとまったからね。後は出品用のキャンバスに描いて完成!』



すごいでしょ?と俺が笑顔で聞くと、唯一心を開いていた親友である彼も同じように笑った。
両手で大事に抱えていた、もしかしたら命よりも大切かもしれない人生のアルバムを彼に差し出す。



『スケッチブックがいっぱいになるほど描いたんだ。』

『へぇ。見てもいい?』

『もちろん。後でどれが好みか教えてよ、薮。』



彼の名前を呼ぶと、いつもの笑顔を浮かべた。
どれもこれも抽象的に描いているから、それがどんな思い出なのかは描いた俺にしか分からない。
だけど色合いを見れば何となく理解できる絵もある。



一つ一つの絵をじっくりと見て、ようやく一番最後のページに辿り着く。
その間、薮は何も言わなかった。
ページをめくる度に視界に入る絵にリアクションしてくれる人もいる。
だけど俺は彼がそういう人だって分かっていたから、あえて何も言わなかった。



『……どうだった?』


裏表紙を閉じ、それを丁寧に俺に手渡してくれた彼に食い気味に問いかけた。
人に見せるのは初めてだから、とても緊張した。



『うん。何て言うか……光だね。』

『……は?』

『いや、何となく。どの絵を見ても光だ!って感じがしてね。』

『……。』

『えー?何て言ったらいいんだろう?どの絵にも一貫性がある?……は違うだろうし。』



しっかり者でありながら、ちょっと抜けてる放って置けないやつ。
価値観とか持論とか、そういう難しい話は苦手だけど薮を見ているとそういう難しいものが何となく理解できるような気がした。




『あはは!珍しいね、薮がそんなに言葉に詰まるなんて。』

『光が言い出したんでしょ?』

『そうだけど…!あはは!』

『そんなにおかしい?』



何故だか分からないけれど、笑いが止まらなかった。
それは馬鹿にしている笑いではなくて、単におかしいねという笑い。
そんな何気ない日常が、大好きだった。



『…てか良かったの?こんな感想で。』

『いいよいいよ!元々感想なんて人それぞれだし。自分の望んでる感想をもらえるなんて理想高すぎでしょ。』

『そういうもん?』

『そういうもん。』

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天凪(プロフ) - 千種さん» こちらこそ遅くなってしまい申し訳ございません…!素敵なご感想ありがとうございます(*^^*)嬉しすぎるメッセージのおかげで元気が出ます♪これからクライマックスまで温かい応援よろしくお願いします(〃'▽'〃) (2017年5月15日 17時) (レス) id: a99f998358 (このIDを非表示/違反報告)
千種 - 遅くなってしまいましたが、移行おめでとうございます!大好きすぎるこの作品。いつもドキドキ、ワクワクさせてもらっています(*´▽`*)これからの展開、楽しみにしています!頑張って下さい! (2017年5月13日 18時) (レス) id: cd7a5815e3 (このIDを非表示/違反報告)
天凪(プロフ) - NMダイキング担さん» いつも温かい応援ありがとうございます!嬉しすぎるコメントにいつも元気をもらってます(*^▽^*)是非是非ラストまでお付き合いください!これからも更新頑張ります! (2017年5月6日 15時) (レス) id: a99f998358 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - 移行おめでとうございます!天凪さんの作品、大好きです!!これからも頑張ってください! (2017年5月6日 0時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天凪 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2017年5月5日 23時

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