*46*鍵 ページ48
「…おいし」
『よかった…』
リビングで、ホットケーキとスープ、それと急いで作ったオムライスを頬張るまふまふさん。
ものすごくお腹がすいていたらしい。まあ、当たり前か。
今は午後6時。
ずっと食べないなんて、…私にはきっと無理だ。
そして、あっという間に平らげたまふまふさんはパンッと手を合わせて。
「ごちそうさまでした!」
と言った。
満面の笑顔。
…あ、作ってよかった、と思う。
しかし、私を見るとやはり顔がこわばる。
…詳しく言うと、やっぱり緊張している。
まあ、仕方ないよね。
そう思い、食器を片付ける。
洗い物をすませ、リビングに戻ると、まふまふさんはテレビを見ていた。
部屋に戻っていなかったことにほっとする。
すると、まふまふさんはぽつりと言葉を落とした。
「…そらるさんとか、みんなは知ってるんだけどさ」
『…はい』
「―…俺、昔、すごい好きな女の子がいたんだ」
彼の鍵をあけたのは、どの瞬間だったのだろうか。
それはわからない。
ただ、確かに彼の心の鍵は、私を受け入れるために開いてくれたのだった。
902人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
来賓 - 天月さんだったら天「〜〜」みたいな感じにしてもらえると嬉しいです!お願いします(・ω・`人) (2017年9月28日 19時) (レス) id: 00ddd4f313 (このIDを非表示/違反報告)
カノン - 読み返し3回目です! (2017年8月8日 12時) (レス) id: 451c3d138b (このIDを非表示/違反報告)
CORITTK2(プロフ) - 読み返し10回目(*^^*)なう〜(*´ω`*) (2016年11月27日 0時) (レス) id: 6ac753d7da (このIDを非表示/違反報告)
遥 - 読み返し3週目なうです (2016年11月11日 22時) (レス) id: b5ff9d8745 (このIDを非表示/違反報告)
彩乃_ayano(プロフ) - 何度読み返しても最高です(*´-`) (2016年9月20日 7時) (レス) id: 1e4aaa14fc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ