＊３９＊泣き我慢 ページ41
*96猫サイド*
「え、じゃあやっぱりこいつ―…」
「ん？」
私が手を見せつつ笑むと、目の前のまふまふは苦い顔をした。
「…Aさん、ここに、住むの？」
「そうなるね」
平然と答えた店長に、まふまふは明らかに落胆したようで。
苦虫を噛み潰したなんてものじゃない、自分が大好物だと思って食べたものが実は苦虫でしかもそれは3日前に自分が踏んでいたものでしたなんてことをバラされたときのような、そんな顔をしていた。
…あれ、分かりにくかったかな？←
まふくんは顔をちょっと緩めてから、灯油さんに話しかけた。
「灯油さん…俺、今日からずっと上にいちゃだめかな」
「駄目」
「…だよね」
ばっさりと切り捨てた灯油さんに、まふくんは肩を落とす。
当たり前でしょう、灯油さん健康には人一倍うるさいんだから。
私がそっとため息をつくと、まふくんがキッとにらんだ。
あら可愛い。
「だって…やだ！俺、嫌い、こいつ嫌い！ていうかなんでここでねてるんだよ！」
「あー…」
“私が説明しちゃってもいいの？”そう、そらるさんに視線で聞くと、そらるさんは肩をすくめた。
…好きにしろって、ことか。
「灯油さーん、説明してー」
「…え、何を」
…聞いてなかったなこの人。
一番聞いてそうに見えて一番聞いてないんだよこの人。
あきれる私に苦笑を向けて、天月くんが説明してくれる。
「なんでここにAちゃんが寝てるか、まふくんが教えてほしいんだって、灯油さん」
「…ああ、そうか」
そうかじゃないよ！
心の中で突っ込んだのはきっと私だけではないだろう。
灯油さんのおかげで空気が緩んだのか、天月くんとしゃむくんとアンさんはソファにすわり、そらるさんと赤飯さんはその向かいの、Aが寝ているソファに寄りかかった。
店長はソファの下のほうに寄りかかり、Aを心配そうに見ている。
灯油さんは、Aの足元に座っている。
それが、まふくんには一番気に食わないようで。
しかし、灯油さんはきっとそれに気づいてやっている。
変なとこ鈍いくせに、きちんと鋭いところは鋭いのだからわけがわからない。
灯油さんがいつもの表情で言う。
「泣くの我慢しすぎて疲れた…んだと思う。目元すごい力入ってたし」
「は…？せめて泣きつかれたとかなんじゃないの…？」
ぽかんと口を開くまふくん。
…まあ、そうか。知らなかったらそうなるよね。
でも、ほんとにそうなんだ。
この子。
…A、結構我慢する子だったんだ。
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来賓 - 天月さんだったら天「〜〜」みたいな感じにしてもらえると嬉しいです！お願いします(･ω･｀人) (2017年9月28日 19時) (
レス) id: 00ddd4f313 (このIDを非表示/違反報告)
カノン - 読み返し3回目です！ (2017年8月8日 12時) (レス) id: 451c3d138b (このIDを非表示/違反報告)
CORITTK2(プロフ) - 読み返し10回目(*^^*)なう〜(*´ω｀*) (2016年11月27日 0時) (レス) id: 6ac753d7da (このIDを非表示/違反報告)
遥 - 読み返し3週目なうです (2016年11月11日 22時) (レス) id: b5ff9d8745 (このIDを非表示/違反報告)
彩乃＿ayano(プロフ) - 何度読み返しても最高です(*´-`) (2016年9月20日 7時) (レス) id: 1e4aaa14fc (このIDを非表示/違反報告)
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