【挿絵入った】シェアハウスでの日常。【歌い手】

＊２２＊ただ者じゃない ページ24

*灯油サイド*

{お前のせいだよカタストロフィーー！}

店長のギター、96猫の歌声、アンのピアノが重なる。
これは、実はAが来ることを知ってから、3人がひそかに練習していた曲で。
96猫が、これの音程を聞きに来たのはいつだったか。

なんだかんだでわくわくしていた奴らは、やっぱりこれがやりたくて仕方なかったみたいで。
すごく楽しそうに歌っている。
96猫が時々音程をはずしているのは…まあいいとしよう。

ふと右側のAを見る。

………ああ、やっぱりこいつ、ただ者じゃない。

見開いた目が。



歌詞を口ずさむ唇が。


リズムをとっている、ひざの上に置いた指が。


彼女から、“ナニカ”を引き出している。
オーラ、とでもいうべきだろうか。

しかし、Aは気づかない。
俺が見ているのにも気づかないほど、この三人の演奏に魅せられている。

―…まあ、当然か。
俺も3人の演奏しているほうに目をやる。

部屋全体が震える。

まあ、一階の階段の上に設置された頑丈な扉のおかげで、上に音がもれることはないのだが。

―…彼女の秘密は、いつ暴かれるのだろう。





彼女が自分から言うのか。





それとも、いつか自然に分かるときがくるのか。


それは、まだ分からない。

わからない、が。

隣で目を輝かせる彼女を見ていると、その成り行きをみているのもいいな、なんて気になるのだ。


〜〜〜

謎が多い作品にしたいのに私もうすでにネタバレしたいよぉおおお(((

まず一番に作者が秘密とか限界だ！ｗｗｗｗ

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