*18*噛み合わない会話 ページ20
「あ、おっそ〜い」
『すみません、アンさん』
「ゆるす!」
『あ、ありがとうございます』
リビングに入ると、アンさんと灯油さんがソファに座っていて。
遅くなってしまったことを詫びると、アンさんはグッと右の親指を立てて許してくれた。
よ、よかった…のかな?
「アンさんAに甘いよー、ずるいずるい。Aさっきブルマはいてくれなかったのに」
「店長…wだって女の子だし?」
店長が、ソファに座るアンさんを後ろから軽くゆする。
…この二人って、どっちが年上なんだろう?
「え、アンさんAのブルマ姿見たくないの」
「それとこれとは話が別」
「いつにする?」
「夜?」
…と、とんでもない方向に話が進んだので、96ちゃんの方を見る。
−…しかし、隣にいるはずの96ちゃんはいなくて。
「ねえねえねえねえねえねえねえ灯油さーん灯油さーんAのどこに惹かれたの?顔?性格?声?胸?胸?胸?胸?胸?」
「…96猫、今胸何回言ったか分かってるか?」
…灯油さんに、話しかけて(からんで)いた。
「えー、灯油さんってそういうこと考える人だったんだー見損なったー」
「…お前な」
『会話、かみ合ってませんよ…』
私が口をはさむと、96ちゃんはにーっこり、天使のような笑顔を浮かべて。
「お望みならもっと言ってあげよう!胸胸胸胸胸胸胸−…乳!おっぱ、ぐぇ」
「…それ以上言ったら殴るかんな」
…灯油さんが、96ちゃんの額に思い切り手を打ち付ける。
こ、これはしかたがない。うん。
私が苦笑いしていると、アンさんがいつの間にか隣に来ていて。
「じゃあAちゃんっ、ここの住人の年齢層教えつつ、ここを案内しまーす!」
『あ、お願いします』
「よし、いい子いい子」
にっこりとアンさんが笑い、ドアを開ける。
…お兄さんみたいだなぁ。
しっかりしてる、すごい素敵なお兄さん。
そう、思ったとき。
「じゃあガイドのアンダーバー、いっきます★ちゃぁんと着いてく・る・の・よ!」
―…面白すぎるくらいに面白い(疲れるなんてことはあえて言わない)お兄、さん。
「…A、行こうか」
『え、灯油さんアンさんはっ』
「しゃむ月まふまふと私は大学生でねー」
『あ、うんっ』
「俺と灯油さんと…えーっと…あそこでクルクル回って笑ってる人が社会人だよ」
『…く、クルクル』
店長にそう言われて見ると、アンさんが非常に楽しそうにクルクルクルクル回っていた。
…個性的なようである。まあ、分かっていたけれど。
902人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
来賓 - 天月さんだったら天「〜〜」みたいな感じにしてもらえると嬉しいです!お願いします(・ω・`人) (2017年9月28日 19時) (レス) id: 00ddd4f313 (このIDを非表示/違反報告)
カノン - 読み返し3回目です! (2017年8月8日 12時) (レス) id: 451c3d138b (このIDを非表示/違反報告)
CORITTK2(プロフ) - 読み返し10回目(*^^*)なう〜(*´ω`*) (2016年11月27日 0時) (レス) id: 6ac753d7da (このIDを非表示/違反報告)
遥 - 読み返し3週目なうです (2016年11月11日 22時) (レス) id: b5ff9d8745 (このIDを非表示/違反報告)
彩乃_ayano(プロフ) - 何度読み返しても最高です(*´-`) (2016年9月20日 7時) (レス) id: 1e4aaa14fc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ