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貴｢うそ…俺のパイ…｣
辺りを見回すと、
森の方向に走っていく小動物。
狸だろうか。
貴｢くそ、あの狸め…許さん、許さんぞ！｣
俺の食べ物の恨みを甘く見てもらっては困る。
すかさず先ほど家へ向かった時のダッシュと同じスピードで狸を追いかける。
貴｢速え…｣
あの狸、スピードだけは無駄に速いらしく、一向に追いつかない。
俺は出せるだけのパワーを出して追いつき、狸の首根っこを持って立ち上がる。
ンギャアアアアアアアアアという悲痛な叫びを上げるが、俺は容赦ない。
まあ、狸がくわえたものを食べるなんて、死んでも無理だけどな、
浦｢やまだぬき！｣
は？何、今声した？
幻聴か←
浦｢おい、お前やまだぬきを離せ！｣
やはり明らかな声がした。
右手を軽く振ると、メニューウィンドウが表示された。
空中に表示されたそれには、地図の画面がある。
それを見る限りには、緑の三角形のカーソルが四つ。
緑ということは、犯罪者ではないな。
もしこのカーソルがオレンジ色であれば、そのプレイヤーは犯罪者、つまり、このゲームの中で何らかの悪事を働かせた、ということになる。
浦｢やまだぬきを離せっつてんだろ！｣
坂｢やめろうらさん！｣
うらさん、と呼ばれたその人間、声からして男だろうが、
そいつは俺に襲いかかってきた。俺は寸前でかわす。
そうか、ここは圏外だ。
圏外、というのは広場から出た外のフィールドのこと。
一方、圏内というのはさっき俺がいたあの広場のような、
多くの人が生活する｢主街地｣である。
圏外では犯罪防止コードというものが働き、プレイヤーが他のプレイヤーを傷つけることは出来ない。
しかし圏外ならばそのコードは働かない。
相手の攻撃が当たれば俺はダメージを食らう。
元はと言えばこのたぬきが悪いのだが。
だが、事情を知らない彼にとってはただのたぬきを襲っている猟師にしか見えないだろう。
早く誤解を解かなければ！
俺はたまらず背中に眠っている愛剣、
｢月輝の疾剣｣
を抜きさる。
フードをかぶっているわけだから視界は明らかに狭い。
このままじゃ不利だ。
やまだぬき(と言う名前らしい)を左手に持ったまま戦うのはさすがに無理がある。
そう考えた俺は左手を広げ、やまだぬきを離す。
これでもう大丈夫だ…って
浦｢許さねぇ！｣
いや、なんで切りかかるんだし！
俺は慌てて剣で攻撃を止める。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーナンバー
8
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
ラッキーメンバー
うらたぬき
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kou(プロフ) - ありがとうございます！できる限り頑張っていきたいです！ (2017年11月18日 22時) (
レス) id: c261543552 (このIDを非表示/違反報告)
冬-Fuyu-(プロフ) - 面白いです！応援しています！！更新無理のない範囲で頑張ってください！！！ (2017年11月18日 21時) (レス) id: 170a42254d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kou | 作成日時：2017年11月17日 19時
