もう、つらい思いなんてさせない。【まふまふ】 (ページ21)

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まふまふside

喜ぶべきところなのに、涙が頬を転がり落ちてく。
そんな僕の背中を、Aはやさしくさすってくれた。
その手があったかくて。

だって、これって。

僕の想いと、同じってことでしょ？
これからは、僕がAのそばにいられるってことでしょ？

いっしょに笑って、いっしょに乗り越えて、Aを守れるってことでしょ？

そんなの、泣くに決まってるじゃん。

もう、つらい思いなんて絶対にさせない。
僕がAを幸せにする。

「僕と、つきあってください。」

涙声、ありきたりの言葉、かっこわるいけど。
それでも僕はAに伝えたい。

君を守りたい、大切にしたいって。

きっと誰よりも、君のことが大好きだから。
きっと君を、幸せにできると思うから。

Aは涙の光る大きな目で、大きくうなずいた。

「こんな私でよければ、よろこんで。」

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「「「「つきあったぁぁ！？！？」」」」

午後９時の食卓で、４人が声をそろえてそう言った。

うらたんは箸を落とし、志麻くんは驚きすぎて声出てないし、センラさんはただただ呆然とし、
さかたんに至っては食べながら喋ってるせいで何言ってんのかわかんない。

「うん、まぁ…はい///」
「あ、まふくんそれ味大丈夫？しょっぱかった？」
「え？あぁ、ちょっとしょっぱいけど大丈夫。Aの肉じゃがおいしい」
「えへ。ありがとー」

うわかっわいっ…
さかたんが頬をぷっとふくらませて「もう会話夫婦やん」とつぶやいた。
志麻くんはあからさまに残念がってる。

「うわぁ～先越されたわぁ。俺Aちゃん狙おうと思ってたのにー」
「どーせ美人で脚の形きれいだからだろ」
「正解((真顔」

やっぱり志麻くんには渡せないわ。危なすぎる(失礼)←正解
Aを見ると、ふわりと笑って僕を見た。

「別れてすぐ他の人って…軽く思われそうだったからちょっと迷ったんだけど。
　まふくんにやさしくしてもらううちに、どんどん惹かれて。

　ずるくったっていい、この人のために生きたいって思えたんです。」

「…A…」

僕も、同じだよ。
Aのためなら、なんでもするから。

たまらなく愛しいと思った彼女がまたふわりと笑った瞬間、僕はやっぱり、

少し、泣きそうになったんだ。