自己紹介 ページ4
「まずは自己紹介からしようか。俺は浦田渉、よろしくな」
「俺は月崎志麻、よろしゅうな〜」
「次は俺な！坂田優、よろしく！」
「ええと…折原千羅です」
上手側に座っていた方から順に自己紹介をされる。正直、折原さんの自己紹介は要らない気がしたが、私への橋渡しをスムーズにするためだったのかもしれない。そう考えると、自然と背筋が伸びつつも、頬は緩んでいった。
『深山Aと申します。どうぞよろしくお願いいたします』
背筋を伸ばし、祖母に叩き込まれた座礼をする。年上の男性、更には折原さんのご友人となれば、失礼な真似はできない。そんな思いで、やや固めの挨拶をする。
「よう出来た子やなぁ、ラマン、どこでこんなええ子見つけたん？」
「それは俺も気になった」
「そ、それは…」
合コンで出会ったとは言い出し辛く、私も折原さんも目線を合わせて、黙り込んでしまった。
その沈黙が勘違いをさせてしまったらしく、浦田さんと坂田さんの空気が僅かに鋭くなった事を肌で感じてしまう。
「え、何々？！そんな黙るような出会いだったん？！」
『あっ…えっと…その…』
「二人とも合コンの人数合わせで行って出会ったんだってさ」
「…まーしぃー、知ってたのか」
「ウザいくらいに惚気話聞かされてるからなぁ」
「ちょっまーしぃー！」
『え…惚気話…？』
志麻さんが助け船を出してくれた事で、興味の矛先は志麻さんに変わった。しかし、そこで私にとっては別の爆弾が落とされた。
「んふふ、Aちゃん、顔赤くなっとるで」
『っ！こ、これは…！』
「まーしぃ！俺の彼女にちょっかい出さんといてくれます？！」
『っゴホゴホ！！！』
折原さんが惚気話をしてくれている事だけでも喜びと恥ずかしさで一杯だったというのに、そこに加えて折原さんに「俺の彼女」と言われ、噎せてしまう。心配げに背中に添えられた手にもドキドキしてしまい、暫く咳は止まらなくなってしまった。
「大丈夫、Aちゃん？」
『は、はい…取り乱してしまい、申し訳ないです』
「ちゃんと水飲んでな？」
『は、はい…』
折原さんに勧められるまま、コップの水をちびちびと飲む。コップを机に置いたところで、折原さん以外の三人が私たちを凝視している事に気が付いてしまった。
『あ、あの…どうかしましたか？』
「………もう俺は何も言わない」
「今、完全に二人っきりの世界やったな！」
「リア充爆発しろ」
三者三様の反応に、私は目をぱちくりさせる事しかなかった。
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妃花里(プロフ) - 夢主ちゃんと誕生日一緒！ (9月3日 23時) (
レス) @page12 id: 5ce3102dbd (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - さざんかさん» さざんかさん、コメントありがとうございます！数ある作品の中から2度も見つけ出して頂いて本当にありがとうございます。続きも現在準備しておりますので、今しばらくお待ちください。 (2023年1月24日 13時) (レス) id: a61a4998db (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - いつの日か、この作品に初めてであってとてもキュンキュンしたのを覚えてます。ふと思い出して読みたくなって、やっと見つけました。改めて全部読んでまたドキドキして、やっぱりこの作品、大好きです。良ければ続き、待ってます。 (2023年1月23日 1時) (レス) id: 20c7caba78 (このIDを非表示/違反報告)
サチ(プロフ) - ずっとずっと待ってます。 (2022年10月3日 14時) (レス) @page49 id: 3812196784 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - リナさん» リナさん、コメントありがとうございます！お返事が遅くなり申し訳ございません…！ 亀更新ではございますが、応援を励みに頑張って参ります！ これからもよろしくお願いします (2021年9月27日 0時) (レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑
| 作成日時：2019年12月21日 3時
