マネージャー ページ22
『…という事なんです』
「なるほどなぁ。事情は分かったわ」
夜。千羅さんと電話が出来る事になった私は現在の状況を説明した。
「けど、こんな偶然あるんやなぁ」
『タイミングが良すぎてビックリしちゃいました』
「ほんまにな。…そのご友人って、前に会ったあの子？」
『はい！そうです！よく分かりましたね』
「Aちゃん、途中で普通に名前出してたからね」
『えっ？！』
「んふふ、やっぱり気付いておらんかったんやな」
『はい…』
くすくすと楽しそうに笑った折原さんは、穏やかな口調のまま話を再開させた。
「あの子なら僕らの不利益になるような行動はしないと思うし、話してええよ」
『ありがとうございます…！』
「それでライブについてなんだけど、ちょっと待ってもらってもええ？」
『それは…』
「…実はまだメンバーの中で話し合ってる状態なんやけどね？Aちゃん、夏休みの間だけ僕らのマネージャーになってくれへん？」
『マネージャー…？』
突然の話に私の頭は本日二回目のパンクを迎えた。黙り込んでしまった私に千羅さんは何か勘違いした様子で慌てて言葉を紡ぐ。
「あっもちろんアルバイトとして雇うからきちんと給料は出るで？！それにマネージャーといっても簡単なバックアップをしてもらうだけやから、そんな難しい仕事は任せへんし…！ほんまは僕専属で付いてもらいたかったんやけど、皆にズルいって言われて仕方無く…」
千羅さんが話せば話すほど、私の頭はパンクしていく。それでも導き出される答えなど1つしかない。
『やります、マネージャー…！』
千羅さんの側に長い時間居られる、歌い手の「センラ」としての姿をしている千羅さんを間近で見られる、という事は私にとって新たな千羅さんを知る事が出来る良い機会だと思った。
「ほんまに…？」
『はいっ』
まだまだ頭の中は整理される様子は無いけれど、ふわふわと嬉しい気持ちでいっぱいになる。
「はー良かった…ほな、諸々まとめてメンバーとかに話してみるわ。1週間以内には回答を伝えられるはずやから、お友達さんにもそう伝えておいてくれる？」
『分かりました』
「じゃあ今日はここまでやな。おやすみ、Aちゃん」
『はい、お休みなさい。千羅さん』
寝る直前まで好きな人の声を聞き、幸せな気分のままAは眠りにつくのだった。
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妃花里(プロフ) - 夢主ちゃんと誕生日一緒！ (9月3日 23時) (
レス) @page12 id: 5ce3102dbd (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - さざんかさん» さざんかさん、コメントありがとうございます！数ある作品の中から2度も見つけ出して頂いて本当にありがとうございます。続きも現在準備しておりますので、今しばらくお待ちください。 (2023年1月24日 13時) (レス) id: a61a4998db (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - いつの日か、この作品に初めてであってとてもキュンキュンしたのを覚えてます。ふと思い出して読みたくなって、やっと見つけました。改めて全部読んでまたドキドキして、やっぱりこの作品、大好きです。良ければ続き、待ってます。 (2023年1月23日 1時) (レス) id: 20c7caba78 (このIDを非表示/違反報告)
サチ(プロフ) - ずっとずっと待ってます。 (2022年10月3日 14時) (レス) @page49 id: 3812196784 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - リナさん» リナさん、コメントありがとうございます！お返事が遅くなり申し訳ございません…！ 亀更新ではございますが、応援を励みに頑張って参ります！ これからもよろしくお願いします (2021年9月27日 0時) (レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑
| 作成日時：2019年12月21日 3時
