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「お久しぶりです、折原さん」
優しく微笑む彼女は、最後に会った時と変わらず可愛らしい。だが、俺はここである事に気が付く。俺は彼女に住所を教えていないはずだ。
『え、何でここに…』
「俺たちが教えたんよ」
「Aちゃんなら悪用しないって分かってるしな」
「むしろセンラが住所教えてない事に驚いたぜ」
仲間たちのナイスアシストに心から感謝する。いつかは教えようと思っていたけれど、タイミングがずっとタイミングが掴めずにいたのだ。
「坂田さん、詳しい道案内ありがとうございました」
「どういたしましてー。迷わずに来られて偉いなぁ」
「ありがとうございます。うらたさんも、住所を教えて頂きありがとうございました」
「どういたしまして。センラの事、頼むな？」
「はい。まだまだ未熟ですが、精一杯頑張りますね。志麻さん、相談に乗って頂き、ありがとうございました」
「ええのええの。ゆっくり過ごしてき」
「ふふ、ここ折原さんのお家ですけどね」
俺を放置して、皆がAちゃんと話している。その事にモヤモヤしていると、うらたんがすぐに気が付き、坂田と志麻君を連れて帰って行った。どこまでもリーダーには頭が上がらないわ。
『Aちゃん』
「はい」
『ほんまにAちゃんなんよな？』
「ふふ、はい。折原さんに会いたくて、名古屋まで押しかけちゃいました」
二人きりになった家の廊下で、俺たちは向かい合う。Aちゃんはまだ靴も脱がずに立っていて、本当は早く家の中に招き入れるべきだと頭では分かっているのに、彼女を抱き締めずにはいられなかった。
『Aちゃん』
「はい」
『Aちゃん』
「はい」
『…会いたかった』
「私もです」
久しぶりに抱きしめる事ができた彼女からは甘い香りがして、相変わらず力を込めれば折れてしまいそうなほどに細くて、そしてとても温かかった。
『俺、もうAちゃんがおらんとアカンわ…』
「折原さん…」
『1か月も会えへんのが、こんなにも辛いとは思わんかった…』
Aちゃんの温もりに縋るように、この1か月言いたくて言えなかった素直な言葉が次々に飛び出してくる。Aちゃんは俺の背中を一定のリズムで叩き、無言で頷きながら聞いてくれるものだから、俺はするすると話してしまった。
「折原さん」
『…おん』
「折原さんは狡いです」
『え？』
「いつも私が辛い時はすぐに掬い上げてくれるのに、自分が辛い時は会いに来ないと教えてくれないなんて」
Aちゃんは口を尖らせて、俺を見つめる。
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紫苑(プロフ) - Mouse Minnieさん» Mouse Minnieさん、リクエストありがとうございます！お返事が遅くなってしまい、大変申し訳ございません… 体調不良の逆バージョンですね。承知いたしました！お時間がかかってしまうかもしれませんが、必ず書かせて頂きます。 応援ありがとうございます！ (2020年4月9日 23時) (
レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
Mouse Minnie(プロフ) - リクエスト失礼します。体調不良の逆バージョン(センラさんを夢主ちゃんが看病する)が見たいです！よろしければ、お願いします！これからも応援しています！ (2020年3月11日 18時) (レス) id: e2d70aaa9e (このIDを非表示/違反報告)
子狐 - まだリクエストってよろしいですか？もし書いて頂けるのならば、主ちゃんが体調を崩したり、入院したりして、センラさんが看病とかをするのが見てみたいです。 これからも頑張ってください！ (2020年2月10日 22時) (レス) id: c560589b6b (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - しろもんさん、コメントとリクエストありがとうございます！ お返事がすっかり遅くなってしまい、申し訳ございません…！ リクエスト、承りました。少々お時間を頂いてしまいますが、必ず書き上げますので、楽しみにして頂ければ幸いです！ (2020年1月27日 20時) (レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
しろもん* - リクです！本編で、志麻さんが、夢主を助けている（？）場面（2の1,2話あたりです）の志麻さんの気持ち的なお話を作って欲しいです。（語彙力なくてすみません。） (2019年12月24日 23時) (レス) id: 36bbb34c6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑
| 作成日時：2019年11月26日 16時
