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数分間抱き締めれば気持ちも落ち着いてくる。アカン、余裕が無さすぎやろ、俺。大人の余裕を取り戻して彼女をエスコートする素敵な彼氏にならんとな。目を閉じて静かに深呼吸をすれば、気持ちが切り替わるのを感じる。
「よし！ほな、行こか」
『は、はい…？』
パッと身体を離し、Aちゃんの小さな手を引いて歩き出す。彼女は少し戸惑いながらも付いてきてくれる。
(嗚呼、幸せやなぁ…)
今日は最高の日にしよう、そう考えていた。
ーーーはずなのに。
「あれ、センラさんじゃない？！」
「は？え、センラじゃん？！」
水族館を満喫して。お昼ご飯を手近なフードコートで済ませようとした時、最悪の事態が起きた。Aちゃんがお昼ご飯を買いに行っている1人のタイミングで、自分のファンだと名乗る女の子に話しかけられてしまったのだ。
「センラさんですよね？ちょーファンなんです！」
「私もう5年以上センラーでぇ！こんな所で会えるなんて超ラッキー！」
「いや、だから…」
本当はここから離れたいが、そうするとAちゃんに迷惑がかかる。そんな事を考えている間にも話し続ける子たち。
「今日は誰と来たんですかぁ？やっぱり浦島の皆ととかですかぁ？」
「え、でも二人席って事は志麻さんとじゃね？」
「生の志麻センキター！」
声が大きくて、少しずつ注目を集めてしまっている。こんな所をAちゃんに見られたら、なんて言えばいい？目の前の子たちをどう誤魔化せばいい？
考えなくてはいけないことが一気に押せ寄せてパニック状態になった俺を助けてくれたのは、予想外の人物だった。
「おいセンラ、探したぞ」
「うらさん…？」
「え、うらたじゃん…ヤバ…」
「ヤバ、かわいい…」
突然のメンバーの登場に女の子たちは驚きで固まった。その隙を逃さず、うらさんは俺を立ち上がらせる。
「悪いけど、これから打ち合わせがあって。今日ここであった事は内緒な？」
しーと人差し指を立てて小首を傾げれば、人形のようにコクコクと頷く2人。「良い子」と低めの声で笑った後は後ろを振り向くことなく、小走りでその場を立ち去ったのだった。
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紫苑(プロフ) - Mouse Minnieさん» Mouse Minnieさん、リクエストありがとうございます！お返事が遅くなってしまい、大変申し訳ございません… 体調不良の逆バージョンですね。承知いたしました！お時間がかかってしまうかもしれませんが、必ず書かせて頂きます。 応援ありがとうございます！ (2020年4月9日 23時) (
レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
Mouse Minnie(プロフ) - リクエスト失礼します。体調不良の逆バージョン(センラさんを夢主ちゃんが看病する)が見たいです！よろしければ、お願いします！これからも応援しています！ (2020年3月11日 18時) (レス) id: e2d70aaa9e (このIDを非表示/違反報告)
子狐 - まだリクエストってよろしいですか？もし書いて頂けるのならば、主ちゃんが体調を崩したり、入院したりして、センラさんが看病とかをするのが見てみたいです。 これからも頑張ってください！ (2020年2月10日 22時) (レス) id: c560589b6b (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - しろもんさん、コメントとリクエストありがとうございます！ お返事がすっかり遅くなってしまい、申し訳ございません…！ リクエスト、承りました。少々お時間を頂いてしまいますが、必ず書き上げますので、楽しみにして頂ければ幸いです！ (2020年1月27日 20時) (レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
しろもん* - リクです！本編で、志麻さんが、夢主を助けている（？）場面（2の1,2話あたりです）の志麻さんの気持ち的なお話を作って欲しいです。（語彙力なくてすみません。） (2019年12月24日 23時) (レス) id: 36bbb34c6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑
| 作成日時：2019年11月26日 16時
