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第三十幕 ページ38

私が言った瞬間、凄い勢いで涼さんが振り向いた。

ス「…何言ってんの、照れてないし。」

………嘘だ。
これは私にも分かる。

………………そう思うと、何だかこの人が可愛く見えてきた。

……少しだけ、からかってみようか。

「じゃあ拗ねてます?」

ス「…は⁈⁉︎!」

どうやらこっちが図星だったみたいで、さっきよりも一段と声が大きくなった。

ス「拗ねてないしっ!さっきから何さ!?」

……可愛い。
そんなに顔を真っ赤にして言われても、説得力なんて無い。

「顔、真っ赤ですよ?」

ス「………〜〜っあぁ!もう………!」






……………………え。

さっきまでそこに居た、顔が真っ赤な涼さんはもう居なくて。
代わりに居たのは、スッと目を細めてこちらを見つめる、妖しげな涼さんだった。

私の顔の横のエレベーターの壁に手をつき、表情は一転して妖艶な笑みを浮かべている。

この豹変っぷりにも驚くけど……ー

この体制は、俗で言う壁ドンでは。

こうなると今度困るのは私で。
顔の近さについ目を逸らそうとしてしまった。

しかしそれを許してくれる涼さんではない。
私の顎をもう片方の手で固定される。

ス「Aちゃん、あんま歳上からかわないの。………じゃなきゃ……ー」

またゆっくりと、更に顔が近づく。

私が唇を動かせば、それだけで触れてしまいそうな程近くで、彼は言った。







ス「……………ちゅーするよ?」









25階から降りているエレベーターはまだ一階にはつかず。
私たち以外には誰も居ない密室。

妖しげな瞳、表情。それから唇。

それらにジッと見据えられ、顔に熱が集まっていくのを感じた。




日野A、高1。

今日初めて会った男性に。









不覚にも、ちゅーされました。

第三十一幕 side スズム→←第二十九幕



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設定タグ:歌い手 , ボカロP , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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旅の少女P - 補佐太郎さん» あ、多分そうゆうのって、ニコ動から入ったやつだと思いますよ〜。確認してみてください。 (2015年3月30日 13時) (レス) id: 80601c119b (このIDを非表示/違反報告)
補佐太郎 - 歌い手はニコニコだけじゃあねぇっすよー。ていうかニコニコよりユーチューブの方が多いからね。リクエスト良いかな? (2014年10月30日 22時) (レス) id: 35d43e0537 (このIDを非表示/違反報告)
あにゅ(プロフ) - 雨月さん» リクありがとうございます!続編の方の番外編で良ければ出してみようと思います! (2014年8月6日 19時) (レス) id: c66587fcb6 (このIDを非表示/違反報告)
雨月 - クプラと詩人さん出して下さい! (2014年8月6日 17時) (携帯から) (レス) id: ba54edea9d (このIDを非表示/違反報告)
あにゅ(プロフ) - はつねさん» うわぁぁぁぁ殿堂入りの瞬間見逃したぁぁぁぁ!!こういうのを教えてくれるのはいつもはつねちゃんっすね!いやー嬉しい。これからも頑張っていきます……! (2014年8月3日 12時) (レス) id: afa32fec6e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あにゅ | 作者ホームページ:http  
作成日時:2014年7月15日 16時

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