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1-1 ツライ/そらる ページ2

ー坂田sideー



坂「おはようさん、みんな起きとる?」

歌「坂田先生、おはよう。」

天「おはよ、2人ならまだ寝てるよ。」


4人部屋の右側の二人はもう起きていて
窓から、中庭を眺めていた。

それに対して、左側の2人。

まふは、口元まで布団を掛けてスースー寝息を立てている。
そらるは、体を目いっぱい丸めて小さくなって寝ている。


歌「!、まふくん、起きて―?先生来てるよ。」


気を利かせて、歌詞太郎がまふを起こしてくれるみたい。
その間にそらるを起こさなきゃ・・・


坂「そらる?起きろー!」

そ「っん・・・ゲホッゴホッ、はぁ〜・・・

  あ、坂田せんせ・・・おはよ。ゲホッ・・・」


また変な格好で寝ていたからか呼吸が苦しそう。

胸に手を当てて、何とかしようと頑張っているが
いかんせん咳の回数は増えるばかり。


坂「上半身だけ起こそう。気休めだけどこれ付けてて。」


酸素吸入器のマスクを付けさせる。
毎朝これで多少落ち着かせている。


歌「坂田先生、まふくん起きない。」

坂「うそぉ!?」


肩を軽くたたいても、揺すっても一向に起きない。
そっと体温計を脇に挟み確認してみる。

まふは低体温症を持ってるから下手に低くなっていたらと思うと・・・
しばらくして表示された数値は「34.8」。


歌「低い・・・あ、僕の毛布使っていいよ。」

坂「ありがとう、掛けてあげてもらっていい?」

歌「うん!」


その間にそらるの様子もみる。

もう酸素吸入器のマスクは外しており、目をぎゅっと瞑って
深呼吸を繰り返していた。


坂「どう?まだ辛い?」

そ「少し、ね・・・クラクラ・・・するけど・・・」

坂「気持ち悪いのは無い?」

そ「さっきよりかは・・・良くなった・・・」


前髪から覗かせた目は潤んでおり、
いつもと違っている。

内線で、志麻君に連絡を入れる。
すぐに来れるみたいだ・・・


志「そらるっ!大丈夫か?」

そ「志麻・・・せんせ・・・?」

志「そうだよ。もう楽んなっからな。」



ー志麻sideー



カーテンを閉め、確認する。

喘息の発作が出ただけみたいだ。


志「吸引してな?終わったら教えて。」


話をするのも辛いみたいで頷いた。
落ち着かせるためにそらるの胸元を一定リズムで叩いた。


そ「終わった・・・ビリビリして・・る」

志「痺れてるの。身体がビックリしちゃったんだよ。でももう治るから。」


頭を撫ででやると気持ちよさそうに目を細めた。
今日は注意が必要だな。

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作者名:にょんこ0602 | 作成日時:2017年12月3日 15時

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