御堂筋翔の初恋奮闘記【弱虫ペダル】

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《御堂筋side》

あんなこと言うたのにAチャンは、

ボクに普通に接してくれた

なのに、

結局ボクは本人を前にするとなんも言えへんかった

なんであんな身も蓋もない八つ当たりを受けたのにも関わらずキミはいつものように接してくれるん？

ほんまもんのアホはボクの方や


その上、今日は大幅にタイムが落ちた

一人の女の子ォのことでタイムが落ちるて相当緩んだもんや




午後の練習で外周のインターバルを取っとる時


「暑いじゃろ。広島の初夏は」

今からインターバルらしい待宮くんが話しかけてきた

「別にィ」

去年の夏はもっと暑かった、とか遠い目でほざいとる


−「その言葉、後悔させちゃるけぇ」−

昨日の夜言われた言葉を思い出す。これはどういう意味や


「あぁ、そうじゃ。今日の夜、７時に部室に来ぃや」

「嫌や」

「別に来たくないんやったらこんでええ。じゃけど、昨日言うた通り、自分が後悔するだけじゃ」

「､､､」

後悔。もしAチャンのことやったら､､､

ボクは待宮くんの方を見向きせず静かにロードに跨った


、


そして午後7時前。今ボクは部室におる

ボク自身なんでここにおるんか分からん

ザクの戯言に耳を傾ける程暇やない

でも、何故か来ないといけん気がしたんや





7時過ぎ。待っとる自分に呆れて席を立とうとした瞬間


『待たせてしもうて、すみません､！』


！

『ぁ、』



勢いよく扉が開いてそこにおったのは



Aチャンやった

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