獣物語(けものがたり) (ページ2)

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目の前のつなぎ服女子は僕の双子の妹、阿良々木Aだ。

外見は、火憐と月火を足して２で割ったような美人だ。

つり目でもなく、たれ目でもない。

くっきりとした形の良い目鼻立ちに勝気そうな眉、ぷるんとした唇。

目には、好奇心が疼いている。

若者向けモデルファッション誌にモデルで居ても一際目を引くような美人だ。

とにかく、美辞麗句をどれだけ並べても追いつかないスタイル抜群の美女だ。

こいつの華やかさは、完全体キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード、つまり、春休みの忍にさえ匹敵してしまう。

…まぁ、実の妹に対しての扱い方がやや過ぎているようにも聞こえるかもしれないが、
彼女はそれくらい、美しく、気高く、そして、カッコいいのだ。

兄妹じゃなかったら、間違いなく惚れているだろう。

そして、姉妹の中では、1番僕に似ている。
(一卵性双生児のため)

ちなみにこの妹、身長は僕より6cm程、小さい。

…つまり、チビなのだ。

この事を本人に言うと僕の存在が一つ残らずこの世から消えてしまいかねないので、絶対に言わないが。

彼女は、4年間外国に留学しているはずだったのだが…。

…どうやら、留学期間が終わったのは本当らしい…。

しかし、何故期間が終わった事が伝わってこなかったんだろう？

…大体の見当はつくが。

(…多分、火憐ちゃん辺りが僕に報告するのを忘れちゃったんだろう。)

まぁ…、こうして無事帰ってきたのなら心配ないか。

「A、おかえり。」

「おう！ただいま、こよ兄！」