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お願い！
登録抹消されてませんように！
侯くんのマンションのエントランスで
祈るように
指紋認証に指をかざす
ピコン
その機械音に涙が出た
まだ
まだ大丈夫
まだ侯くんの中から消されてなかった
焦る気持ちで
部屋のロックも解除する
「お邪魔します」
小さな声で呟いて
入った部屋は
私の知ってる侯くんの部屋じゃなかった
ソファーの上に脱ぎ散らかされた服
ローテーブルの上に飲みっぽかしのお酒の空き瓶に空き缶
いつもきっちり片付けてあった
なんならモデルルームみたいな侯くんの部屋が
彼の心そのままのように
散らかってた
涙があとからあとから溢れるけど
とりあえず
部屋を片付けて待とう
侯くんの帰りを
この部屋で待とう
きっとあの日
すばるくんに関ジャニ∞を離れたいって言われたんだよね
あの日
あんなにも辛そうだった侯くんを一人にして
何で
何で帰ってしまったんだろう
私の知ってる侯くんを
どうして疑ってしまったんだろう
何で
何で連絡をしなかったんだろう
私の好きな侯くんを
どうして信じられなかったんだろう
ごめんね
ごめんなさい
辛かったときに
そばにいられなくて
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作者名：UTA
| 作成日時：2018年8月21日 5時
