誕生日プレゼント(橙) (ページ2)

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｢はい、どおぞ｣

お皿に盛り付けたおつまみを隆ちゃんの前に置く

｢あれ？Aちゃん飲まへんの？｣

って隆ちゃん

｢乾きもんばっかって珍しいなぁ｣

って私の答えも聞かんと

チーたらを口にくわえてる

私はちっちゃくため息ついて

ベッドに潜り込む

｢ごめん隆ちゃん｣

｢先に寝るわ｣

そう言うた時には

壁向いて隆ちゃんに背中むけて

頭まですっぽり布団被ってた

｢えぇー、もぉ寝るん？｣

｢久しぶりに会えたのに｣

｢寂しいやんかぁ｣

布団の上からグイグイと私の体をゆらす

もう！

完全酔っ払いやん！

私

ちゃんとLINEで

【ちゃんと顔を見て話したいことがあります】

【遅くなっても構わないので来て下さい】

そう打ったよね？

そりゃ隆ちゃんからの返事は

【なに？なにぃ？】

【怖いんですけどぉ】

やったけど！

その返しにもムカついて

既読スルーしたけど！

あかん...

お腹の痛さも重なって

涙出てきた

私を揺する隆ちゃんの手を

肩から大げさに払って

布団の中でまるく小さくなる

｢ちぇっ｣

｢つまらへんなぁ｣

って隆ちゃんの独り言に

唇噛み締めて

嗚咽をこらえる

ほんとは決心が鈍らへんうちに

ちゃんと話したいことがあったのに

大事な大事な話やったのに

あほ

隆ちゃんのあほ