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予定外の証人turn15 ページ38

『解剖のとき、ハサミは切れなくなったら別のものに変える。メスもカッター式で変えることが出来る。
これは余談だが、解剖医によって気に入りのメスがあったりする。俺は…そうだな…ドイツ製が案外好きだ』

中堂も同じような事を話していたのか、烏田が裁判長に止めるよう異議を唱える。

裁判長「証人は聞かれたことに答えなさい」
中堂「聞かれたことに答えてる。何を聞いてんだ」
烏田「いい加減にしなさい!!法廷を侮辱するつもりですか!!」

とうとう耐えきれず烏田が叫ぶ。あーあー、感情的な男だな。

中堂「まぁまぁ、そう感情的になるな」

三澄が小さく笑う。

中堂「大事なことだからもう一度教えてやる。メスもハサミも刃は使い捨て。研いだりはしない」
烏田「それがどうした?」
中堂「成分表をよく見てみろ。ケイ素の数値が異常に高い。包丁だけでは、あんな数値にはならない。元素分析で原因を特定したら、合砥だった」

三澄「あわせど…?」
『希少な石で 京都の料理人が包丁を研ぐ時に使う、中でも最高の砥石。セラミックの包丁は合砥では研げない』

残る可能性は1つ。

中堂「真の凶器は合砥で手入れをされたステンレスの包丁。以上だ」
烏田「勝手に終わらせるな!!」

怒る烏田の声を無視して中堂が足を進める。1度立ち止まり、こちらに目を向ける。席から立ち、中堂の後に続く。

扉を開け、中堂が通るのを待っていると、要一が立ち上がった。

要一「殺してません!!私は、やってないんです。ありがとうございました!!」
中堂「ふざけるな!」

その場の全員の視線が中堂に集まる。止めようとして腕を掴みかけるが、やめておいた。

中堂「女は信用できねえだとお前がクソ小せえこと言ってるから、俺が駆り出されたんだ。人なんて、どいつもこいつも切り開いて皮をはげばただの肉の塊だ。
…死ねば分かる」

その言葉を最後に中堂が出ていく。1度要一に目を向けると、俺も足を進めた。

『感情的な人間だな』
中堂「…クソか」

小さく笑って裁判所を出た。

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Kiyo(プロフ) - meikyoshishuiさん» 失礼しました!(汗)直しておきます!! (2018年3月16日 17時) (レス) id: 528cdb9976 (このIDを非表示/違反報告)
meikyoshishui(プロフ) - ミコトの母親の名前間違われてますよー…正しくは『夏代』さんです!! (2018年3月15日 23時) (レス) id: 3b38de3163 (このIDを非表示/違反報告)
Kiyo(プロフ) - 梨さん» ありがとうございます!亀更新ですが、お願いします!! (2018年3月15日 21時) (レス) id: 528cdb9976 (このIDを非表示/違反報告)
Kiyo(プロフ) - はびさん» BL要素ですか…!少しなら出来たらやってみます!! (2018年3月15日 21時) (レス) id: 528cdb9976 (このIDを非表示/違反報告)
- 雰囲気のいい小説ですね。応援させていただきます。 (2018年3月14日 2時) (レス) id: 366a3518b4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Kiyo x他1人 | 作成日時:2018年3月3日 19時

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