【アンナチュラル】中堂さんの相棒【男主】

名前のない毒turn2 ページ3

UDI。
日本ではアンナチュラル・デス。所謂、不自然死。その８割以上が解剖されずに適当な死因を付けられているクソみたいな現状。これは先進国では最低の水準。それを変えるために作られたものだ。不自然死究明研究所。UDIラボ。

ここが俺の勤め先。国が初めて認めた死因究明に特化した研究所。

＿＿＿＿＿

葬儀屋の木林さんが本日2体目の遺体を持ってきた。眼鏡の上にサングラスが取り付けられた謎のメガネを付けている。そして、赤い金魚の共犯者。

木林「死後10日。保存状態が芳しくなく、かなり熟しておられます」

そう言って棺桶を開ける。三澄、東海林、久部、坂本が覗くが、顔をしかめる。かなり熟してたんだな。

神倉「どちらが担当します？中堂班か、三澄班か」

三澄が東海林を見る。中堂が振り返り、目が合う。どうするか、と言いたげな顔だ。小さく笑い、解剖室の出口を見る。
中堂が出ていくのに続いて自分も足を出口へ進める。
その後を追ってか三澄の声が響く。

三澄「じゃあ、ジャンケンで」
『……』
三澄「あみだくじ！…サイコロ振ります？」

チラリと三澄を一瞥すると、着替えに入る。

三澄「分かりました、コイントスで」
中堂「そのクソみてぇな提案はいつまで続くんだ？」

耐えきれず中堂が言葉を返す。

三澄「私はただ公平に決めれたらどうか、と」
中堂「公平か、便利な言葉だな。実績が並んだらやってやるよ」

小さく笑って前室からも出る。後から中堂も着いてきた。

久部「実績…」
神倉「中堂さんは3000体、前宮さんは2800体らしい」
久部「らしい？」
東海林「Aの方は、中々自分の事話さないからあやふやなの」
三澄「なんか、あの二人って狼みたいだよね」

＿＿＿＿＿

『買い物でも行くか』
中堂「今夜の晩飯」

お互い財布を持って、UDIラボを出た。

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