【アンナチュラル】中堂さんの相棒【男主】

予定外の証人turn1 ページ24

部屋に入ると、何やらはしゃいでいる三澄。ソファに座っている中堂の隣に座る。

『何はしゃいでんだ、あいつ』
中堂「アドレス先の交換」
『どうでもいいな』

そこに神倉所長が入ってきた。三澄と久部の安心を喜んだあと、三澄に資料を渡す。

神倉「この事件知ってる？半年前にうちで解剖したご遺体なんですけど」
三澄「あぁ、主婦ブロガー事件」

確か名前は桜小路しずく。名の知れた主婦ブロガーで、レシピ本を出したり、人気だったらしい。が、ある日自宅で刺殺体となり発見された。

その容疑者として逮捕されたのは、夫の桜小路要一。妻・しずくは日常的に夫・要一を「役立たず」と罵ったり、趣味のフィギュアを勝手に捨てていた。
その不満が殺害の動機と考えられた。

足を組みため息をつく。

久部「殺すくらいなら別れればいいのに」
三澄「別れられないから事件が起こるんじゃない」

殺人事件の半数以上は親子、兄弟、夫婦といった、親族間殺人。結婚すればいいってものでもない。

神倉「この事件の裁判があるんですけどね、検察側の証人として出廷してもらいたいんです」
三澄「私に？」
神倉「解剖した先生はうちを辞めたあと、引退されて今は鹿児島の老人ホームです。で、代理の証人を出さなきゃならない」

三澄「でしたら、中堂さんかAがいいと思います」

こっちを見て三澄が提案する。

三澄「実は私裁判に出た事がないんです。大学ではいつも教授が出ていて。2人の方が慣れてるだろうし」

死んでも嫌だな。めんどくせぇ。

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